この記事で説明する内容は？
分け目の薄毛に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。「これって薄毛の始まりかも」と不安になる人は少なくありません。
しかし、分け目の薄毛の原因や対策方法を正しく理解していない人も多いのが現状です。間違った先入観のまま放置していると、薄毛はどんどん進行してしまいます。
そこで本記事では、薄毛治療のプロである専門医の視点から、分け目の薄毛の原因や、セルフチェックの方法、日常でできる対策、医療機関での治療法など、薄毛に悩む人に役立つ情報を詳しく解説します。この記事を読めば、自分の薄毛の状態を正しく把握し、早期改善への第一歩を踏み出すことができるでしょう。
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総合頭髪治療を専門とする大阪AGA加藤クリニックグループ総院長 加藤です
臨床的に効果が認められた様々な薄毛・脱毛に有効な最先端の治療を得意としています
平成13年 近畿大学医学部 卒業
平成13年 大阪医科大学医学部付属病院 形成外科入局 麻酔科勤務
平成17年 大手美容外科 形成外科部長 植毛部門勤務
平成23年 大阪AGA加藤クリニック開業
日本形成外科学会 正会員
日本再生医療学会 正会員
国際抗老化再生医療学会 正会員
分け目はげの原因は？
分け目の薄毛の原因は様々です。原因を正しく理解し、適切な対策を講じることで、分け目の薄毛を改善することが可能です。
男性型脱毛症（AGA）
男性型脱毛症（AGA）は、分け目の薄毛の最も一般的な原因の一つです。AGAの初期症状は、分け目の薄毛や頭頂部の薄毛です。
AGAは、男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン（DHT）が毛根の細胞に作用することで発症します。
AGAは遺伝的な要因が強く、父方または母方の家系に薄毛の人がいる場合、発症リスクが高くなります。また、加齢とともにAGAのリスクは増加します。30代以降の男性では、半数に近い男性がAGAの影響を受けると言われています。
AGAを放置すると、徐々に薄毛が進行し、M字型の薄毛や全体的な薄毛へと発展していきます。したがって、早期発見と早期治療が非常に重要です。
女性の男性型脱毛症（FAGA）
女性の男性型脱毛症（FAGA）は、女性における分け目の薄毛の主な原因の一つです。FAGAは、男性ホルモンの影響により毛包が徐々に小さくなり、髪の毛が細く短くなる点ではAGAと似ています。しかし、FAGAでは頭頂部が薄くなるパターンが多く、M字型の薄毛は少ないという特徴があります。
FAGAの原因は、遺伝的素因、ホルモンバランスの乱れ、ストレス、不適切な髪のケアなど多岐にわたります。特に閉経後の女性は、エストロゲンの減少によりFAGAのリスクが高くなります。また、多嚢胞性卵巣症候群（PCOS）などの内分泌疾患もFAGAと関連があります。
FAGAは進行が遅く、自覚症状が乏しいことが多いため、早期発見が難しいというチャレンジがあります。しかし、定期的に頭皮や髪の状態をチェックし、少しでも変化に気づいたら専門医に相談することが大切です。
遺伝的要因
遺伝は、分け目の薄毛に大きく影響する要因の一つです。特に、男性ホルモン受容体の遺伝子多型は、AGAの発症リスクと強く関連しています。
遺伝的素因がある人は、男性ホルモンの影響を受けやすく、毛包の縮小が早期に始まります。また、遺伝子の組み合わせによっては、薄毛の進行速度が速くなることもあります。
ただし、遺伝的素因があっても、必ず薄毛になるわけではありません。生活習慣や環境因子など、他の要因も薄毛の発症に影響します。したがって、遺伝的リスクがある人は、早めに予防的な対策を始めることが重要です。
ストレスや生活習慣
ストレスや不健康な生活習慣は、分け目の薄毛を悪化させる要因となります。ストレスによって起こる睡眠障害や食生活の乱れは、毛髪の健康に直接影響を与えます。
また、慢性的なストレスは、男性ホルモンの分泌を増加させ、AGAやFAGAの進行を速めます。
喫煙や過度の飲酒も、分け目の薄毛と関連があります。喫煙は、毛包への血流を減少させ、髪の成長を阻害します。アルコールは、脱水を引き起こし、毛髪を脆弱にします。また、偏った食事やダイエットは、毛髪の成長に必要な栄養素の不足につながります。
紫外線
紫外線は、分け目の薄毛を加速させる外的要因の一つです。長時間の日光暴露は、頭皮の炎症を引き起こし、毛包を傷つけます。また、紫外線は毛髪のタンパク質を分解し、髪の質を低下させます。
特に、薄毛が気になる人は、分け目から頭皮が見えやすいため、紫外線の影響を受けやすくなります。したがって、日差しの強い日は、帽子や日傘で頭皮を保護することが大切です。
長年同じ髪型
長年同じ髪型を続けることも、分け目の薄毛を引き起こす要因の一つです。毎日同じ位置で髪を分けていると、その部分の毛根に負担がかかり、毛髪が損傷を受けやすくなります。
また、髪を強く引っ張るようなヘアスタイルは、牽引性脱毛症を引き起こす可能性があります。
これを防ぐためには、定期的に髪型を変えることが推奨されます。分け目の位置を変えたり、髪の毛の流れを変えたりすることで、特定の毛根への負担を軽減できます。
鏡を使った分け目はげのセルフチェック
分け目の薄毛をセルフチェックする際は、鏡を使って頭皮と髪の状態を確認します。チェックポイントは以下の通りです。
- 分け目の幅
- 髪の密度
- 頭皮の見え方
これらのポイントを定期的にチェックすることで、分け目の薄毛の進行具合を把握することができます。
分け目の幅が変化する
分け目の幅の変化は、薄毛の初期症状の一つです。健康な髪の毛の場合、分け目の幅は5mm程度ですが、薄毛が進行すると1cm以上に広がることがあります。
分け目の幅が広くなる原因は、分け目周辺の毛包が徐々に小さくなり、髪の毛が細くなるためです。また、髪の密度が低下することで、分け目が目立つようになります。
分け目の幅の変化をセルフチェックするときは、普段通りに髪を分けて、分け目の幅を指で測ります。
1cm以上の幅がある場合は、薄毛の可能性があります。ただし、分け目の幅は髪型や髪質によっても変化するため、一時的な広がりだけでは判断できません。定期的に測定し、経時的な変化を確認することが大切です。
髪の密度をチェックする
髪の密度は、分け目の薄毛を判断する重要な指標の一つです。髪の密度が低下すると、分け目から頭皮が透けて見えるようになります。
髪の密度をセルフチェックする方法は、以下の通りです。
- 分け目の両サイドの髪を指で持ち上げます。
- 頭皮が透けて見える程度を確認します。
- 髪の毛の太さや本数が減っていないか確認します。
分け目の両サイドの髪の密度が、以前と比べて低下している場合は要注意です。髪の毛の太さや本数が減っている、頭皮が透けて見えるようになったなどの変化が見られる場合は、薄毛が進行している可能性があります。
ただし、髪の密度は個人差が大きいため、他人と比較するのではなく、自分の頭皮の変化に注目することが重要です。定期的に髪の密度をチェックし、経時的な変化を確認しましょう。
頭皮が透けて見える面積が増加
分け目から頭皮が透けて見える面積が、以前と比べて増加している場合は、薄毛が進行している可能性があります。頭皮が透けて見える面積が1平方cm以上ある場合は、医療機関での診察を検討しましょう。
比較のための写真撮影
自分の目では気づきにくい分け目の薄毛の変化を客観的に把握するために、写真撮影が有効です。定期的に頭皮と髪の写真を撮影し、比較することで、薄毛の進行具合を確認することができます。
写真撮影の手順は、以下の通りです。
- 頭皮と髪が十分に映るように、明るい場所で撮影します。
- 髪を分けた状態で、頭頂部と分け目をアップで撮影します。
- 正面、左右、後頭部の4方向から撮影します。
- 1カ月から3カ月ごとに撮影し、経時的な変化を比較します。
写真を比較する際は、分け目の幅、髪の密度、頭皮の見え方などに注目します。少しでも変化が見られた場合は、医療機関での診察を検討しましょう。
ただし、写真撮影はあくまで補助的な方法であり、専門医の診断に代わるものではありません。気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。
分け目はげにですぐできる対策やケア方法
分け目の薄毛が気になり始めたら、すぐにできる対策とケア方法を実践することが大切です。継続的に実践することで、薄毛の進行を遅らせ、髪の健康を維持することができます。
頭皮に優しいシャンプー方法
正しいシャンプー方法は、頭皮と髪の健康を維持するために欠かせません。分け目の薄毛が気になる人は、以下のようなシャンプー方法を心がけましょう。
- ぬるま湯で頭皮と髪を十分に濡らす
- 髪の毛を強くこすらず、やさしくマッサージするように洗う
- 爪を立てずに、指の腹で頭皮を洗う
- シャンプー後は、しっかりとすすぎ、髪の毛に残った泡を完全に取り除く
- コンディショナーやトリートメントで、髪の毛に潤いを与える
また、頭皮の状態に合わせて、低刺激のシャンプーや育毛シャンプーを選ぶことも大切です。
髪型の工夫
分け目の薄毛をカバーするために、髪型を工夫することも効果的です。以下のような髪型は、薄毛を目立たなくするのに役立ちます。
| 髪型の工夫 | 工夫のポイント |
|---|---|
| 分け目を変える | いつも同じ位置で分けているとその部分の髪が薄くなります
分け目の位置を変えることで薄毛をカバーできます。 |
| サイドパートにする | サイドに流れるようなヘアスタイルにすることで、分け目の薄毛が目立ちにくくなります。 |
| 前髪を作る | 分け目の薄毛を隠すことができます。
ただし、前髪を作ると額の生え際の薄毛が目立つ場合があるので注意が必要です。 |
| ヘアアクセサリーを使う | ヘアバンドやヘアピン、ヘアクリップなどを使うことで、分け目の薄毛を隠すことができます。 |
ただし、髪型の工夫はあくまで一時的な対策であり、根本的な薄毛の原因を解決するためには、他の対策やケア方法を併用することが重要です。
頭皮マッサージの方法
頭皮マッサージは、頭皮の血行を促進し、毛根に栄養を届けるのに効果的です。また、頭皮の緊張をほぐし、ストレスを和らげる効果も期待できます。頭皮マッサージの方法は、以下の通りです。
- 指の腹を使って、頭皮全体を優しく刺激するようにマッサージします。
- 円を描くようにゆっくりと頭皮を揉みます。
- こめかみや後頭部など、普段マッサージしにくい部分も丁寧にマッサージします。
1日5分程度を目安に、毎日継続して行います。
マッサージの際は、爪を立てずに指の腹を使うことが大切です。また、髪の毛を強く引っ張らないように注意しましょう。頭皮に心地よい刺激を与えることを心がけてください。
バランスの取れた食生活
健康的な髪の毛を維持するためには、バランスの取れた食生活が欠かせません。特に、以下の栄養素は、髪の健康に重要な役割を果たします。
| 髪に重要な栄養素 | 髪に重要な理由 |
|---|---|
| タンパク質 | 髪の毛の主成分であるケラチンの材料 |
| ビタミンB群 | 頭皮の新陳代謝を促進し、髪の成長を助ける |
| ビタミンC | コラーゲンの生成を助け、毛根の健康を維持 |
| 鉄分 | 毛根への酸素供給を助け、髪の成長を促進 |
| 亜鉛 | 髪の成長と修復に関わるタンパク質の合成を助ける |
これらの栄養素を多く含む食品を積極的に摂取することで、髪の健康を維持することができます。また、脂っこい食事や糖分の多い食事は控えめにし、アルコールは適量を心がけましょう。
ストレス管理
ストレスは、分け目の薄毛を悪化させる要因の一つです。ストレスによって自律神経のバランスが乱れ、毛根への栄養供給が滞ることで、髪の成長が阻害されます。
ストレス管理の方法は、人によって異なりますが、以下のような方法が効果的です。
- 運動
- 瞑想
- 趣味
- コミュニケーション
ただし、過度のストレスを感じている場合は、専門家に相談することをおすすめします。心療内科や精神科で適切な治療を受けることで、ストレスをコントロールすることができます。
十分な睡眠の確保
睡眠は、体の修復や再生に欠かせない要素です。十分な睡眠を取ることで、髪の毛の成長を促進し、健康を維持することができます。分け目の薄毛が気になる人は、以下のような睡眠習慣を心がけましょう。
- 毎日決まった時間に寝起きする
- 成人の場合、1日7〜8時間の睡眠が理想的
- 寝る前のスマートフォンの使用を控えリラックスできる環境を作る
- シルクの枕カバーを使用することで髪の摩擦を減らす
十分な睡眠を取ることで、ストレスの軽減、ホルモンバランスの改善、免疫力の向上など、様々な健康効果が期待できます。髪の健康を維持するためにも、良質な睡眠を心がけましょう。
分け目の薄毛改善で医師が推奨する治療法は？
分け目の薄毛に対するケア方法や生活習慣の改善を行っても、十分な効果が得られない場合は、医療機関での治療を検討する必要があります。
プロペシア
プロペシア（フィナステリド）は、男性型脱毛症（AGA）の治療に用いられる内服薬です。プロペシアは、男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン（DHT）の生成を抑制することで、AGAの進行を遅らせ、髪の成長を促進します。
プロペシアの効果は、服用を開始してから3〜6カ月程度で現れ始めます。また、服用を続けることで、薄毛の改善効果も期待できます。
ただし、プロペシアには副作用のリスクもあります。主な副作用は、性機能障害（勃起不全、性欲減退など）、肝機能障害、うつ症状などです。副作用の発現率は低いものの、症状が現れた場合は、医師に相談することが大切です。
また、プロペシアは男性のみに処方される薬剤であり、女性や小児は服用できません。
ミノキシジル
ミノキシジルは、外用薬（塗布薬）として使用される薄毛治療薬です。ミノキシジルは、頭皮の血行を促進し、毛包への栄養供給を改善することで、髪の成長を助けます。また、休止期の毛包を成長期に移行させる効果も期待できます。
ミノキシジルは、1日2回、薄毛の気になる部分に直接塗布します。塗布後、頭皮をマッサージすることで、薬剤の浸透を高めることができます。
ミノキシジルの効果は、使用を開始してから2〜3カ月程度で現れ始めます。ただし、ミノキシジルの効果には個人差があり、すべての人に効果があるわけではありません。
ミノキシジルの主な副作用は、頭皮の刺激感やかゆみ、フケの増加などです。これらの症状は、使用を続けるうちに徐々に軽減することが多いですが、症状が強い場合は、医師に相談することが大切です。
また、ミノキシジルは、男性だけでなく、女性にも使用が認められています。ただし、妊娠中や授乳中の女性は、ミノキシジルの使用を避けなければなりません。
薄毛専門クリニック選びのポイント
分け目の薄毛治療を行う際は、適切なクリニック選びが重要です。以下のようなポイントを参考に、自分に合ったクリニックを選びましょう。
専門性
薄毛治療に特化したクリニックを選ぶことをおすすめします。AGAや薄毛の治療経験が豊富な医師が在籍しているクリニックは、適切な治療方針を提案してくれます。
カウンセリング
初回のカウンセリングで、薄毛の原因や進行状況、生活習慣などを丁寧に聞いてくれるクリニックを選びましょう。患者の状況に合わせた、きめ細かい治療計画を立ててくれるはずです。
治療方法
薬物療法だけでなく、育毛メソセラピーや植毛術など、様々な治療方法を提供しているクリニックがおすすめです。複数の治療を組み合わせることで、相乗効果が期待できます。
アフターフォロー
治療後のフォローアップ体制が整っているクリニックを選ぶことが大切です。定期的な診察や、副作用への対応、生活指導など、きめ細かいサポートを受けられるクリニックが理想的です。
費用
薄毛治療には、一定の費用がかかります。費用の明確さや、支払い方法の柔軟性など、経済的な面でも自分に合ったクリニックを選びましょう。
まとめ
分け目の薄毛は、男性型脱毛症（AGA）や女性の男性型脱毛症（FAGA）が主な原因ですが、ストレスや不適切な髪のケアなども影響します。薄毛が気になり始めたら、まずは自分で分け目の状態をチェックすることが大切です。
日常生活でセルフケアを続けても改善が見られない場合は、早めに専門医に相談することが重要です。医療機関では、プロペシアやミノキシジルなどの薬物療法が有効ですが、副作用のリスクもあるため、医師との相談が不可欠です。
分け目の薄毛は、放置すると進行してしまうため、早期発見と早期治療が何よりも大切です。自分に合った対策法を見つけ、医師と二人三脚で薄毛に立ち向かっていきましょう。
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