薄毛の治療

初期脱毛とは?ミノキシジルは多い?治療薬での抜け毛発生対策方法を解説

初期脱毛とは?ミノキシジルは多い?治療薬での抜け毛発生対策方法を解説

ミノキシジルやデュタステリドなどを使用する場合、初期脱毛が現れる可能性があります。

AGA治療を検討している方のなかには「初期脱毛」と聞いて、不安を感じる方も多いようです。

ミノキシジルやデュタステリドを使用したAGA治療では悪玉男性ホルモン「DHT(ジヒドロテストステロン)」を抑制して、正常な発毛サイクルにすることが目的です。

なぜ、正常な発毛サイクルにするためのAGA治療薬で脱毛が起きるのでしょうか。

そこで今回は、AGA治療薬と初期脱毛の因果関係と一緒に、初期脱毛が起きた際の対処方法も紹介します。

AGAの症状・原因・予防対策については以下の記事でまとめています。

初期脱毛とは?

初期脱毛とは?

初期脱毛は、AGA(男性型脱毛症)治療において頻繁に用いられる薬剤「ミノキシジル」の使用開始後に一時的に観察される抜け毛の増加現象です。この状況は、多くの方々にとって不安要素となり得ます。

初期脱毛は治療の一過程であり、一般的には治療成功の前兆とされています。その理由は、ミノキシジルが毛周期を調整し、休止期にあった毛包を成長期へと促進するためです。具体的には、新しく成長する髪の毛が毛根内で古い髪の毛を押し出し、これが一時的な抜け毛として現れるのです。

AGA治療で後悔する主要な原因に初期脱毛があるので、正しい知識は重要です。

抜け毛が増えた→AGA治療失敗ではない理由

抜け毛が増えた→AGA治療失敗ではない理由

一般男性、特に治療を検討または始めたばかりの方々がよく誤解するのは、「抜け毛が増えたから治療が失敗している」という考え方です。しかし、この抜け毛の増加は新しい髪の毛の成長を促すためには必要な現象であり、長期的には髪のボリュームの増加につながります。

新しい髪の毛の発毛の準備をするためには、古い髪の毛が邪魔だということですね。初期脱毛はAGA治療の過程で一般的に見られる現象であり、治療の成功を示す可能性が高いと言えます。この情報を理解することで、治療初期における不安を和らげることができるでしょう。

効果が出ずにAGA治療を止めたいと思う原因を以下の記事で解説しています。

ミノキシジル・デュタステリドで初期脱毛が起きる仕組み

ミノキシジル・デュタステリドで初期脱毛が起きる仕組み

なぜ初期脱毛が起きてしまうのでしょうか。初期脱毛が起きる仕組みを紹介します。

初期脱毛に関する不安を解消するために、主要なAGA治療薬である「ミノキシジル」と「デュタステリド」の作用メカニズムを詳細に解説します。

AGA治療薬の代表的な種類の概要については以下の記事でまとめています。

ミノキシジル

ミノキシジルの使用によってヘアサイクルが正常化すると、元々生えていた細く短い髪の毛は、新しく生えた太い髪の毛に取って代わられます。この過程が、ミノキシジルによる初期脱毛であり、AGAによって弱ってしまった髪の毛が健康な状態に戻るための必要なステップです。

ミノキシジルは、90か国以上で認可されている発毛促進成分です。この成分は、毛周期の休止期にある髪の毛を成長期へと導き、さらに成長期を延長することで、より太く長い髪の毛の生成を促します。

内服薬と外用薬どちらが脱毛しやすい?

内服薬と外用薬のどちらでも初期脱毛は起こります。一般的には、有効成分を体内に直接取り入れる内服薬の方が強い初期脱毛が起こる傾向にあります。

初期脱毛ですぐに止薬することで生じるリスク、その回避法を以下の記事で解説しています。

デュタステリド(ザガーロ)

デュタステリド(ザガーロ)の使用によってヘアサイクルが整い、それまでの薄毛状態から健康な髪の状態へと移行する過程で、初期脱毛が発生することがあります。

デュタステリドは、5αリダクターゼという酵素の活性を抑制し、抜け毛を減少させる効果があります。この成分は、5αリダクターゼの抑制によってDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を減らし、ヘアサイクルを正常化します。

ミノキシジルと違って、デュタステリドの機序は毛母細胞を直接刺激するわけではありません。初期脱毛は毛母細胞が活性すると起きやすいので、デュタステリドの治療では初期脱毛が起こる可能性は低いでしょう。

プロペシア(フィナステリド)

プロペシア(フィナステリド)の使用によってヘアサイクルが整い、それまでの薄毛状態から健康な髪の状態へと移行する過程で、初期脱毛が発生することがあります。ただし、プロペシは毛母細胞に直接作用するわけではないため、ミノキシジルに比べて初期脱毛が起こる可能性は低いとされています。

プロペシア(フィナステリド)は、デュタステリドと同様に5αリダクターゼを阻害し、DHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制することで、薄毛の進行を予防するAGA治療薬です。

DHTの生成を抑制することで、毛周期の乱れを修正し、薄毛の進行を遅らせます。この過程で、既存の髪の毛が健康な状態に保たれるため、初期脱毛の発生率は比較的低いと言えます。

初期脱毛の期間は?どれくらい抜ける?

初期脱毛の症状は個人差がありますが、ミノキシジルの使用を開始してから約2週間〜8週間後に多く発生し、その後約4週間続くと一般的に報告されています。

この期間が過ぎると、ヘアサイクルが安定し、初期脱毛による抜け毛は減少する傾向にあります。

繰り返しになりますが、初期脱毛は「AGA治療薬が効いていない」サインではありません。初期脱毛は、実際には新しい髪の毛が成長する過程で一時的に発生する現象です。初期脱毛に驚いて治療薬の使用を中断すると、休止期から成長期に移行していた髪の毛が再び短縮されたヘアサイクルに戻り、AGAによる抜け毛が再発する可能性が高くなります。

初期脱毛の期間も個人差がありますが、長い人でも3カ月程度で収まります。初期脱毛が3カ月以上続くようであれば、通院しているAGA頭髪専門クリニックの医師に相談することをおすすめします。

2回脱毛時期が来る?

ミノキシジルによる初期脱毛を2回経験する、または遅い時期に初期脱毛になる方も時におられます。治療開始から6〜9カ月くらい経過した頃に起こる脱毛です。一度発毛したものの十分に成長できなかった髪が抜けます。

初期脱毛で抜ける髪の毛の量

初期脱毛で抜け落ちる髪の毛の量はそれほど多くはありません。初期脱毛では細い髪の毛が抜け落ちる場合が多いです。ですので、初期脱毛で抜け毛が起きても「若干髪の毛が薄くなる程度」と考えてよいでしょう。

正常な発毛サイクル

AGAの症状は発毛サイクルに大きく関わってきます。正常な発毛サイクルとAGAの症状が現れやすい発毛サイクルとでは一体何が異なるのでしょうか。上記に正常な発毛サイクルを示します。

  1. 成長期:毛球が活動して髪の毛が伸びる。
  2. 退行期:毛球の退縮が始まる
  3. 休止期:毛球が完全に退化して脱毛する
  4. 成長期に戻る:新しい毛球が活動を始める

正常な発毛サイクルの場合は2年~6年程度成長期が続きます。AGAの場合、成長期が数カ月から1年程度で終わり、退行期に入り、毛球が退行し始めます。

AGAは発毛サイクルの乱れで起きる薄毛症状であり、発毛サイクルが乱れる原因が悪玉男性ホルモン「DHT(ジヒドロテストステロン)」です。プロペシアやデュタステリドなどのAGA治療薬では、ジヒドロテストステロンの増加を阻害し、正常な発毛サイクルに導く効果があります。

初期脱毛が起きた際の対処方法5選

初期脱毛はAGA改善の兆候であり、発毛サイクルが改善されている証拠です。しかし、初期脱毛で不安を感じる方も多いと思います。そこで、初期脱毛が起きた際の正しい対処方法を紹介します。

生活習慣の見直し

健康な体は健康な髪の毛の成長を促します。不均衡な食生活、睡眠不足、ストレスの蓄積などは、新しく生えてくる髪の毛に悪影響を与える可能性があります。

具体的には、ビタミンやミネラルの摂取を意識し、7〜8時間の質の高い睡眠を確保するようにしましょう。

初期脱毛が起きた際は、過度のアルコールは控えるようにしましょう。少しの飲酒であれば構いませんが、過度な飲酒はDHTの生成を促します。また、タバコは血管の収縮を招き、AGA治療薬の効果が半減してしまう可能性があります。

AGA治療期間中はアルコールとタバコは控え目にしましょう。

ウィッグ・帽子の使用

初期脱毛の期間中は薄毛が目立たない「ウィッグ」や帽子を使用してもよいでしょう。プロペシアやデュタステリドなどのAGA治療薬は、薄毛改善までに最低6カ月かかるといわれています。初期脱毛が起きた際は、ウィッグや帽子の使用も検討してもよいですね。

刺激の少ないシャンプーを使用する

AGA治療薬で初期脱毛が起きた際は、刺激の少ないシャンプーを使用することをおすすめします。アミノ酸系シャンプーなど、合成界面活性剤が含まれていないシャンプーがよいでしょう。

また、シャンプーが終わった後は、雑菌が増えないように、頭皮をきちんと乾かしましょう。

過剰な育毛剤の使用はしない

初期脱毛が起きた際に、不安を感じて、市販の育毛剤を使用する方がいます。育毛剤を使用すること自体は特に問題ありません。

しかし、効果のない育毛剤を過剰に使用することで、頭皮環境の悪化を招く可能性が高まりますので、注意しましょう。

頭皮マッサージ

髪の毛に必要な栄養素は血液によって運ばれます。したがって、頭皮マッサージによって血流を促進することが推奨されます。

バスタイムや寝る前など、リラックスできる時間に頭皮を優しくもみほぐす習慣をつけると良いでしょう。

まとめ:初期脱毛は新しい髪の毛の生える準備

AGA治療薬を使用して、初期脱毛が起きた際は慌てず、治療を続けてください。

と言っても、やはり抜け毛はストレスです。もし、太い毛が多く抜ける場合、長期で脱毛が続く場合は気軽にクリニックに相談しましょう。

初期脱毛は新しい髪の毛が生える兆候の現れです。規則正しい生活習慣を身につけて、健康的な髪の毛を迎える準備をしましょう。