薄毛の治療

AGA治療薬の3大発毛成分とは?効果と副作用を解説

「AGA治療薬に副作用はあるの?」
「男性機能や肝機能に影響があるの?」

AGAなどの薄毛治療で服用を検討する方にとって、“副作用がある”となれば、さすがに不安になりますよね。

治療を始める前に「AGA治療薬の効果、副作用が具体的にどんなものか」を知っておくことは大事です。

ここでは、代表的なAGA治療薬の効果とその副作用について説明します。

AGA治療薬の服用を検討される方には必ずお役に立ちますよ。

この記事は大阪AGA加藤クリニック加藤健太郎医師の監修で制作されています。

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AGA治療薬3つの主な発毛成分と副作用

区分

医薬品名

発毛成分名

内服薬

プロペシア

フィナステリド

サガーロ

デュタステリド

ミノキシジルタブレット

※国内未承認

ミノキシジル

外用薬

リアップ

ミノキシジル

ロゲイン

フィナステリド

フィナステリド

フィナステリドは国で発毛効果が認められた成分の一つで、日本皮膚科学会の男性型脱毛診療ガイドライン(2010年版)でも、AGAに効果があると強く推奨されています。

フィナステリドの効果

フィナステリドはAGA(男性型脱毛症)の主原因と云われる「DHT」の生産の抑制が期待出来ます。

その結果、AGAによる抜け毛や薄毛の進行を遅らせたり、止めることで、改善が見込める発毛方法の一つだと、強く推奨されている訳です。

ただ、女性への有効性は認められていません

現在、フィナステリドを主成分とする「プロペシア」に販売認可が下りており、クリニックでの処方が可能です。

フィナステリドの副作用と注意点

  1. 性欲減退
  2. 勃起不全
  3. 胎児の生殖器への影響(女性が服用の場合)

どの症状も発症率はごくわずかで危険性は低く、日常生活をおくる上で特に問題はありません

しかし、症状が続くようであれば、服用や治療方法について医師に相談された方がよいでしょう。

まれに夏場の暑い時期や仕事で疲労が重なった場合に、肝機能障害を引き起こすことがあります。

たとえ血液検査で問題が無くても、服用中に体に異常を感じたら、必ず処方してもらった病院やクリニックに直ぐ相談しましょう。

妊娠中や授乳中の女性の服用は、胎児の生殖器に影響を及ぼす可能性があると云うことで、厳禁となっています。

また、未成年に対しても安全性と有効性が認められていないので、使用しないでください。

「プロペシア」を服用中は輸血や献血は出来ません。

血液中にプロペシアの成分が入っているため、女性や子供への使用の恐れがあるためです。

プロペシアの成分がゼロになる為には、服用を止めてから1ヶ月以上の間隔を空ける必要があることを覚えておいてください。

尚、同じ脱毛症でもAGA以外では、効果が期待できないので注意が必要です。

個人輸入の通販サイトなどでも購入は可能ですが、あくまでも自己責任なので、副作用や体の異常、偽物流通の可能性などを考えると、お勧めできません。

あなた自身の健康に関わることなので、ご利用に関しては必ず医師と相談の上、AGA専門クリニックで処方してもらいましょう。

デュタステリド

デュタステリドはプロペシアに続くAGA治療薬の発毛剤「ザガーロ」に含まれる発毛成分です。

AGAに対して効果と称する薬や治療法が世の中には多くあります

しかし、厚生労働省がその効果を認めたのは「プロペシア」とそのジェネリック、そして「ザガーロ」だけです。

デュタステリドの効果

男性ホルモンの一種であるテストステトロンを抜け毛や薄毛の原因となる「DHT」に変える酵素には5qリダクターゼ1型と2型があります。

フィナステリドは5qリダクターゼ1型のみに作用しますが、デュタステリドは5qリダクターゼ1型2型の両方に作用してDHTの生成を抑制します。

ですから一般的にフィナステリドより効果が期待できるとされています。

「ザガーロ」の効果は「プロペシア」の3倍とも云われ、「プロペシア」を長期間服用しても効果を薄いと感じた方にはおススメです。

薬の配合量は0.1mgと0.5 mgの2種類がAGAの進行段階に応じて処方されますが、特に問題の無い場合は0.5 mgが処方されるようです。

デュタステリドの副作用と注意点

  1. 性欲減退
  2. 勃起不全
  3. 乳房障害

フィナステリドと同じように、未成年者と女性には絶対使用厳禁です。

また、デュタステリドは皮膚から吸収されるので、薬を直接触ることも禁じられ、保管場所には注意が必要です。

AGA治療をするには、副作用をしっかり把握して、家族や専門医師と十分に相談することが大事です。

ミノキシジル

ミノキシジルは国内でも髪を生えやすくすると発毛効果が認められ、日本皮膚科学会の男性型脱毛診療ガイドライン(2010年版)でも、AGAに効果があると強く推奨され、女性のAGAであるFAGA(女性男性型脱毛症)にも効果があるとされています。

市販で買える外用薬(発毛剤)としては「リアップ」や「ロゲイン」が有名ですよね。

多くのクリニックでミノキシジルの成分量を変えて、発毛薬として処方されています。

ミノキシジルの効果

ミノキシジルは、もとは高血圧治療薬用として開発され、降圧剤として使用されていました。

その過程で「多毛」という副作用が見られ、研究の結果、発毛剤の主成分として使用され出しました。

ミノキシジルには血行促進の効果があるので、髪の毛の生成や成長に携わる細胞を活性化させて発毛効果を促進します。

ミノキシジルは「フィナステリド」や「デュタステリド」のような根本的に抜け毛を止めるのではなく、毛母細胞を増殖させるという異なったアプローチから発毛を促します。

だから、服用や塗布を止めれば以前の毛髪サイクルに戻るので、抜け毛はまた始まります。

発毛効果はあっても抜け毛が止まらない場合は医師の判断で、ミノキシジル配合の外用薬とフィナステリド配合の内服薬(プロペシア)を併用して、AGA治療を行うことも盛んに行われています。

ミノキシジル配合の内服薬ミノキシジルタブレットは、外用薬より効果が期待出来ますが、現在日本では未認可となっています。

ただ、AGAの進行が進んでいる方や薄毛の範囲が広い方に「プロペシア」と並行して処方するクリニックもあるので、専門医師に相談するのもよいでしょう。

ミノキシジルの副作用と注意点

  1. 体中の毛が濃く、多毛症を起こすことがあります
  2. 血圧の低下
  3. むくみ
  4. 頭皮のかゆみなどのアレルギー症状

ミノキシジル外用薬は直接、頭皮に塗りこむため、かゆみやかぶれを起こすことがあります。

頭皮が弱い方が塗布したり、頭皮にデキモノや湿疹がある場合は、発毛剤やミノキシジルの刺激成分が頭皮に影響を与えるので、使用には注意しましょう。

また、塗布する部位以外の肌に触れると、ニキビやかゆみ、肌荒れの原因になることもあるので、取り扱いには注意しましょう。

フィナステリドやデュタステリドと同じように、未成年者は使用厳禁です。

女性が使用する場合には、配合量が異なりますので、必ず女性向け製品を使用してください。

プロペシアの効果と副作用

プロペシアを服用した場合、効果が出るまでにどの位の期間が必要か、プロペシアが効く人の割合をあなたは知っていますか?

服用して数ヶ月もすれば、髪の毛が生えてくると安易に考えていませんか?

確かにプロペシア服用後数カ月で目覚ましい改善効果が現れる方もいます。

でもそれは一部の方に限った話で、大部分の方は穏やかに薄毛が改善されて行きます。

【プロペシアで効果が出る人の割合】半年後調査

効果

割合

かなり効果あり

25%

効果あり※まだ不十分

50%

効果なし

25%

半年以内に明らかに薄毛が改善されたのは4人に1人で、改善を感じられても、まだ効果が十分でないレベルが4人に2人です。

もしあなたが、プロペシアを飲めば数カ月で薄毛が治ると思っているなら、プロペシアの服用は止めた方が良いでしょう。

ただ、データに表われているように、正しくプロペシアの服用を続ければ1年もすると75%(4人に3人)にはっきりと効果が表われます。

他の薄毛対策に比べると段違いに良いものです。

プロペシアの副作用

頭痛や腹痛、下痢や眠気といった一般的な副作用以外に、胃部不快感や頻尿と云った消化器系の副作用もあります。

特に注意されるのが、「性機能障害=男性機能低下」、つまり「ED(インポテンツ)」です。

プロペシアの服用を止めると、復活することもありますが、解消されない症状(ポストフィナステリド症候群)が出ることもあります。

ポストフィナステリド症候群

ポストフィナステリド症候群は、フィナステリド(プロペシア)の副作用がフィナステリドの服用を中止しても改善しない状態を云います。

海外論文によると、服用した方の20%に何らかの影響が出ると云う説もあります。

性的症状

性欲・勃起・オーガズム・射精などの障害。ペニスや精巣への影響。

身体的症状

乳房の女性化。疲労。筋肉・肌・代謝への影響。聴覚障害。自傷行為。

精神的症状

記憶・睡眠障害。筋肉・心理的・感情への影響。認知。

  • ミノキシジルの副作用が発症する確率は2%という数字が報告されています。

発症のタイミング

割合

フィナステリド使用中

89.9%

フィナステリド中止後1ヶ月以内

7.6%

フィナステリド中止後1ヶ月以上

2.5%

女性にとってプロペシアは超危険

全ての医薬品には胎児危険度分類と云う指標があり、危険な順から「X」「A」「B」「C」「D」と分けられています。

プロペシアの主成分(有効成分)である「フィナステリド」は危険度ランク最上位のカテゴリーXに分けられています。

※カテゴリーXの意味は、「動物・人間による研究で明らかに胎児奇形を発生させる、かつ/または使用・市販による副作用の明らかなエビデンスがあり、いかなる場合でもその潜在的リスクは、その薬物の妊婦に対する利用に伴う、潜在的な利益より大きい」とされています。

つまり、妊婦にとっては「禁忌」の薬と云うことです。

AGA治療薬の個人輸入を行わない

現在、ミノキシジルタブレットやプロペシアと云ったAGA治療薬は個人では購入することが出来ません。

手に入れる場合は、クリニックを受診する必要がありますが、海外から輸入と云う形なら、クリニックを受診せずに手に入れることが出来ます。

そうすればプロペシアのジェネリック薬なども購入でき、安価なAGA治療薬を手に入れられます

でも、これら個人輸入は絶対おススメ出来ません。

もし副作用が発生した場合、個人責任ですから救済制度を利用することも出来ないからです。

もし、何らかの副作用の兆候が出た時でも、近くに相談出来る医師がいないために発見が遅れる場合もあります。

個人輸入の危険な3つのリスク

  1. 発毛の効果がない可能性
    日本で許可された薬と主成分が同じでも、添加物の違いなどによっては、同様の効果が得られないこともあります。
  2. 副作用の危険性が高まる
  3. 偽物や粗悪品の危険性
    アメリカのファイザー製薬によると、「ネット販売のAGA治療薬の6割が偽物」と発表されています。
    輸入代行業者の中には、HPの写真と異なる偽物の薬や、治療効果のない粗悪品が送られてくることもあると云われています。

AGA治療薬まとめ

 

紹介しましたAGA治療薬は毛髪を回復させる効果として、とても優秀な薬ですが、人によっては副作用を引き起こす可能性があります。
事前に血液検査などで肝機能が正常であることを確認しておくことをお勧めします。
AGAは進行性の脱毛症ですから、AGAの進行を止めて発毛させるためには早めの対策と治療が決め手です。
今は内服薬による安全な治療メソッドが確立していますし、早く治療を開始すれば低コスト・短期間で症状改善できます。
少しでも早く自分の頭皮と頭髪の状態を見極めて、必要であれば治療を開始してください。