この記事で説明する内容は?
運動不足の方はAGAなどの薄毛症状を発症しやすい傾向にあります。
毎日自動車や電車で通勤をして、体を動かしていない人は薄毛以外にも深刻な健康被害を招く危険性が高まります。
しかし「運動をする時間がない!」「効率の良いトレーニング方法がわからない」という方も多いと思います。
そこで今回は、薄毛と運動の関係性をわかりやすく説明します。
さらに、女性でも気軽に始められて薄毛予防になるおすすめのトレーニング方法も紹介します。
総合頭髪治療を専門とする大阪AGA加藤クリニックグループ総院長 加藤です
臨床的に効果が認められた様々な薄毛・脱毛に有効な最先端の治療を得意としています
平成13年 近畿大学医学部 卒業
平成13年 大阪医科大学医学部付属病院 形成外科入局 麻酔科勤務
平成17年 大手美容外科 形成外科部長 植毛部門勤務
平成23年 大阪AGA加藤クリニック開業
日本形成外科学会 正会員
日本再生医療学会 正会員
国際抗老化再生医療学会 正会員
なぜ運動不足で薄毛になるの?
運動不足で薄毛になる原因は以下です。
- 血行不良が原因で頭皮に栄養素が行き届かない
- ストレスが溜まって薄毛に
- ホルモンバランスの乱れで薄毛に
なぜ運動をしないと薄毛になる可能性が高まるか説明します。
血行不良が原因で頭皮に栄養素が行き届かない
運動をしない人は血行不良に陥っている可能性が非常に高いです。
血行不良になると、健康な髪の毛を育成するための栄養素が頭皮に行き届かない可能性があります。
毛母細胞の栄養素が不十分な状態が継続すると毛周期が乱れる危険が増します。
そして、髪の毛が育つ「成長期」が短くなる可能性があります。
成長期が短くなると男性の場合はAGA(男性型脱毛症)、女性の場合は髪の毛が細くなる(FAGA)が進行する危険性が高まります。
毛周期とAGAの関係について詳しくはこちらをご覧ください。
ストレスが溜まって薄毛に
運動不足の人は自然とストレスをため込む体質になっている場合が多いです。
お酒やたばこでストレスを発散している人も多いですが、頭皮環境にはよくありません。
ホルモンバランスの乱れで薄毛に
運動不足の人はホルモンバランスが乱れ、悪玉男性ホルモンDHT(ジヒドロテストステロン)が増加している傾向にあります。
ジヒドロテストステロンが増加すれば、毛母細胞を攻撃して、AGAが進行するリスクが上がる結果になるということです。
運動不足はホルモンバランスまで狂わせる危険性があります。
ホルモンバランスの乱れと薄毛の関係について詳しくはこちらをご覧ください。
今すぐできる!薄毛予防になるトレーニング5選
「ジムに行く時間もお金もない!」という方のために、効率的に薄毛を予防できるトレーニング法を段階別に紹介していきます。
- お腹に力を入れて作業する
- 歩幅を広げてウォーキング
- 筋肉の萎縮を解消するストレッチ
- 坂道を歩いてみる
- 時間を意識したジョギング
少しずつ薄毛になりにくい理想の体質に近づけましょう。
お腹に力を入れて作業する
椅子に座って作業することが多いデスクワークの方でも、筋力トレーニングは可能です。
背筋を伸ばして、へその周辺に力を入れて作業してみましょう。
体幹に重要な腹直筋を鍛えることができます。
筋肉量の少ない女性でも手軽に始められるおすすめの筋トレ方法の1つです。
歩幅を広げてウォーキング
多くの方が生活に取り入れている散歩(ウォーキング)ですが、健康になる歩幅があります。
以下に健康的な歩幅の計算方法を紹介します。
- 身長×0.45
例 身長 170㎝の場合 170㎝×0.45=76.5㎝
通勤電車の乗り継ぎや、スーパーで買い物をする際に、上記で示した計算方法の歩幅で歩くことを意識しましょう。
歩幅を意識するだけで、運動量が大きく上がります。
歩幅を意識して歩くことで、血行不良の改善に期待ができます。
筋肉の萎縮を解消するストレッチ
デスクワークが多い仕事をしている人は、筋肉が萎縮している場合があります。
筋肉が萎縮すると、血行不良を招き、頭皮環境の悪化まで発展する危険性があります。
デスクワークが多い人はストレッチを取り入れることをおすすめします。
以下に椅子に座ってできる、おすすめのストレッチ方法を紹介します。
- 両手を後頭部で組む
首ではなく、後頭部の高い位置で手を組むのがコツです - ひじを曲げながら頭を前向きに下げる
首の真後ろが伸びる感覚があります - 頭を下げた状態で首をゆっくりと左右交互に傾ける
首の側面が伸びる感覚があります
息を整えてから背筋を伸ばしてゆっくりと行うようにしましょう。
首や肩には神経や血管が密集しているので、とても効果的なストレッチの1つです。
仕事の合間に行うことで、リラックスすることができ、集中力も上がります。
坂道ウォーキング
人間の体の中で筋肉の量が多いのが下半身です。
下半身を集中的に鍛えることで、血行もよくなり、薄毛予防にも期待できます。
運動をする習慣が身についたら、坂道がある散歩コースを探してみてもよいでしょう。
電車通勤している方は、エスカレーターではなく、階段を利用するように心がけましょう。
時間を意識したジョギング
ウォーキングの習慣が身につき、ストレッチで体幹を鍛えたら、ジョギングを取り入れることをおすすめします。
息が苦しい時は、鼻から空気を吸って、口から吐くと、効率よく酸素を取り込むことができます。
また、ジョギングをする際は「走った時間」を重視してください。
距離を意識すると「あと3キロもあるのか・・・」と、モチベーションが下がり、続かない場合があります。
自分の体調と相談して、精神的に負担にならない時間を設定して走るようにしましょう。
ジョギングの習慣が身につく頃には血行不良も改善して、薄毛になりにくい体質に生まれ変わっていることでしょう。
薄毛予防は無酸素運動と有酸素運動どちらが効果的?
無酸素運動と有酸素運動の両方を行うことが薄毛の予防になる理想的な運動と言えるでしょう。
運動は「無酸素運動」と「有酸素運動」の2種類に分類することができます。
無酸素運動は短時間で大きな負荷を筋肉に与える「酸素を使用しない運動」です。
ジムで重たいダンベルを持ち上げたりする運動で、筋肉量を増やして代謝を上げるのが目的です。
有酸素運動は酸素を体に取り込み、時間をかけて小さな運動を継続します。
ウォーキングやジョギングが有酸素運動と理解してよいでしょう。
脂肪を燃焼し、体調を整え、生活習慣病を予防するのが主な目的です。
多くの女性は、無酸素運動から始めて筋肉の量を増やすのがおすすめでしょう。 男性は、有酸素運動でLDLコレステロールや中性脂肪を燃焼して代謝を改善することをおすすめします。 バランスを取って少しずつでもいいので両方行うのが薄毛予防に効果的です。
無酸素運動は1週間おきに
筋力の量を増やすために、ジムに毎日通って、同じ部位の筋トレを行うことはあまりおすすめしません。
無酸素運動を行うと、筋肉が断裂し、その断裂した筋肉をもとに戻す際に通常よりも大きく再生することで筋肉の量が増えます。
筋肉の回復には1週間かかるといわれています。
ジムで筋トレを行う際は、トレーニングを行う体の部位を分けることで、効率的に筋力を増やすことが可能です。
筋肉が増えれば、代謝も上がり薄毛予防にも期待できます。
過度なトレーニングはストレスを招き薄毛につながるので注意が必要です。
厚生労働省は週2回30分以上の有酸素運動推奨
厚生労働省の「身体活動・運動」の項目では成人男性の運動対策を4点ほど提起しています。
以下に厚生労働省が示している対策を示します。
- 1日平均1万歩以上歩くことを目標に
- 週2回以上
- 1回30分以上の息が少しはずむ程度の運動を習慣に
- 最初の運動としてはまずウォーキングから
日頃から「散歩」、「早く歩く」、「乗り物やエレベーターを使わずに歩くようにする」など意識的に体を動かしましょう。
週2回30分以上のウォーキングを習慣づければ、代謝も向上し頭皮環境の改善に期待が持てます。
運動後の頭皮ヘアケアも重要
運動後に汗をかいた頭皮をそのまま放置すれば、雑菌が繁殖し、頭皮環境の悪化につながりかねません。
運動後は可能な限りシャワーで汚れを洗い落とすようにしましょう。
もしシャワーが難しい場合でもタオルで汗を取りましょう。
シャンプーを使ってさっぱりと洗い流したいかもしれませんが、シャンプーのやり過ぎは逆に必要な頭皮の皮脂まで洗い落としてしまいまねません。
必要な皮脂がなくなると、頭皮の乾燥状態を招いてしまいます。
運動後のヘアケアはシャワーで軽く汚れを落とす程度にしましょう。
自宅に帰ってから、1日1回のシャンプーでしっかり頭皮ケアするのが正しい方法です。
運動で薄毛解消できない場合は?
運動不足は血行不良を招き、頭皮環境を悪化させる原因になります。
太っている人は、心筋梗塞や脳卒中などの、命に関わる病気になる可能性もあります。
血行を促進して薄毛になりにくい体質を手に入れるには、筋力トレーニングと有酸素運動をバランスよく取り入れることが重要です。
と言っても、血流不足以外の原因がある薄毛には、運動では予防・改善できません。
既にAGAやFAGAなどの薄毛の症状があらわれている人は、実績の厚い頭髪専門クリニックで治療を受けることをおすすめします。