「最近、頭の一部が丸く抜けている」「生え際がじわじわ後退してきた」

どちらも抜け毛の悩みではありますが、円形脱毛症とAGA(男性型脱毛症)は原因がまったく異なる別の疾患です。

私は15年にわたって頭髪治療の専門医として、AGAと円形脱毛症の両方を診察してきました。

この記事では、原因・見た目・治療法の違いを整理したうえで、自分の症状を照合するための判断ポイント正しい受診の進め方を解説します。

どちらか迷っている方が、次の一歩を踏み出せるようになることを目指しています。

以下の記事で、関西最高の実績と技術を誇る大阪AGA加藤クリニックの円形脱毛症治療の流れと価格について動画付きで説明していますので併せてご覧ください。

この記事で説明する内容は?

円形脱毛症とAGAの違いは?

円形脱毛症とは?

円形脱毛症とAGAはいずれも頭髪が抜けるという症状を持ちますが、発症のメカニズムが根本的に異なる別の疾患です。片方の治療薬がもう片方に効かないのは、この根本的な違いによるものです。

まずはそれぞれの定義を正確に押さえておきましょう。

AGAの発症メカニズム

AGAとはAndrogenetic Alopecia(男性型脱毛症)の略称で、男性ホルモンの作用によって引き起こされる進行性の脱毛症です。

発症の仕組みを簡単に説明します。体内のテストステロン(男性ホルモン)が5αリダクターゼという酵素の働きによってDHT(ジヒドロテストステロン)へと変換されます。

DHTが毛包(もうほう)に作用すると毛髪の成長サイクルが乱れ、十分に育たないまま抜け落ちるサイクルを繰り返すようになります。結果として毛が徐々に細く・短くなっていき、いわゆる薄毛の状態へと進行します。

AGAは男性に多い疾患ですが、女性にもFAGA(女性男性型脱毛症)という類似した形で発症することがあります。進行は一般的にゆっくりで、数年から数十年かけて薄毛が広がっていくのが特徴です。

自然に止まることはほぼなく、継続的な医学的介入が有効とされています。

円形脱毛症の発症メカニズム

 

円形脱毛症は自己免疫疾患の一種です。本来は体を守る役割を持つ免疫細胞(Tリンパ球)が、何らかの原因で自分の毛球(毛根の根元部分)を誤って攻撃してしまうことで毛髪が抜け落ちます。

一般的には10円玉サイズの大きさだと思われていることから「10円ハゲ」とも言われています。円形脱毛症もあれば、頭部全体に広がる脱毛や、体毛すべてが抜け落ちる重度の症状もあります。

よく「ストレスで円形脱毛症になる」と言われますが、より正確にはストレスは発症の引き金(誘因)のひとつに過ぎないという位置づけです。

日本皮膚科学会の「円形脱毛症診療ガイドライン」では、以下が発症に関与しやすいとされています。

  • 強いストレス
  • 睡眠不足
  • 感染症
  • アトピー性皮膚炎

一方、明確な誘因が見つからないケースも多く、原因が複合的に絡み合うことも珍しくありません。

最近の円形脱毛症は女性にも多発?

円形脱毛症は男女問わず、子どもから高齢者まであらゆる年代に発症しうる疾患です。AGAのように性別・年齢が限定されない点も重要な違いのひとつです。

最近は当院でも20代、30代の若い女性から円形脱毛症の相談や受診も増えています。女性は時期によってホルモンバランスが崩れやすい傾向にあります。

女性ホルモンは発毛に大きく関係しているため、急なホルモンバランスの変化が抜け毛に大きな影響を及ぼることも多いです。

最近特に多い女性の方に向けて、円形脱毛症の原因、治療方法をこちらの記事で解説しています。

円形脱毛症の種類

円形脱毛症は、薄毛の範囲や薄毛になっている箇所によって、主に次の5種類に分類されています。

  • 単発型
  • 多発型
  • 蛇行型
  • 全頭型
  • 汎発型

上記のうち、単発型と多発型を併せて通常型と呼ばれることもあります。

通常型は自然治癒が期待できます。

通常型以外のタイプは再発しやすく、難治例も多いです。

円形脱毛症のタイプについてはYouTube動画でも解説しておりますので、合わせてご覧ください。

上記5種類の円形脱毛症の薄毛の特徴をご紹介しましょう。

単発型

単発型では、頭部の1カ所に十円玉程度の範囲の薄毛が現れます。初期は薄毛の範囲も小さいので、他人に指摘されるまで気づかない場合もあります。

円形脱毛症のなかで一番多いのが単発型です。単発型であっても、脱毛の範囲が広がる方は治療を受けた方がよいでしょう。

多発型

多発型では頭部に2カ所以上、十円玉程度の円形の脱毛が現れます。単発型の次に多い円形脱毛症の症例です。

単発型から多発型に移行してきた方は早めに受診しましょう。通常型以外のタイプは再発しやすく、難治例も多いです。

蛇行型

蛇行型では後頭部もしくは側頭部の髪の毛の生え際から、帯状に脱毛します。脱毛した部分が、蛇が蛇行しているように見えることから、蛇行型と言われています。

脱毛の症状が左右対称に出ることが多いです。小児によくみられ、一般的に難治とされています。

単発型や多発型の円形脱毛症が悪化することで、蛇行型に発展する場合があります。

全頭型

全頭型は、頭部全体の髪の毛が脱毛した状態です。若い女性に多くみられます。

全頭型まで薄毛が進行すると、治療に時間がかかるケースもあります。

汎発型

頭部以外にも脱毛症が進行します。眉毛や脇毛なども脱毛してしまうのが汎発型の特徴です。

全頭型と同様、治療に時間がかかります。

円形脱毛症の初期から回復期までのプロセスは?

円形脱毛症の進行プロセス

円形脱毛症は、多くの場合以下のような症状で進行します。

初期症状

以下が典型的な円形脱毛症の初期症状です。

  • 円形または楕円形の脱毛斑ができ、境界が比較的はっきりしている。
  • 頭皮の地肌が見え始める
  • 爪にぽつぽつと点のようなへこみやでこぼこがある
    「爪甲点状陥凹」とよばれ円形脱毛症などを発症しているサインとなる
  • アトピー性皮膚炎、気管支炎、アレルギー鼻炎のいずれかを持っている

初期症状のまま自然治癒する方もおられます。しかし、進行が予想以上に早く進む方もおられます。

上記2つ以上あてはまる方は早めに受診することをおすすめします。

初期の円形脱毛症に見られる爪の不調については、以下の記事で詳しく説明しています。

進行中

初期症状に加えて、以下の症状が現れることが多いです。

  • 起床時に大量の抜け毛が枕に着いている
  • 頭皮がぴりぴりする
  • 脱毛している周囲の毛を引っ張ると簡単に抜ける(痛みもない)
  • 抜けた髪の毛の毛根の部分が、細く尖った状態である。
  • 脱毛斑が広がってきた。

回復期

  • 脱毛しているところの一部に細い毛が生えている。
  • 脱毛しているところに毛穴が点々とみえる。
  • 脱毛している周囲の毛を引っ張っても簡単に抜けない

円形脱毛症の原因は?

円形脱毛症の原因はストレス?

円形脱毛症は一般的には「ストレス」が原因と認知されていました。しかし、最近では自己免疫機能の異常による脱毛症である説が有力になってきています。

と言っても、円形脱毛症はまだ発症や治療についてのメカニズムが100%は解明されていません。

以下が、現在円形脱毛症の原因と考えられている要因です。

  • 自己免疫疾患
  • ヘアサイクル(毛周期)の不調
  • アトピー素因
  • ウィルスの感染
  • 遺伝
  • 精神的ストレス
  • 出産後の女性ホルモン値の減少
  • 尋常性白斑

自己免疫疾患

現在、円形脱毛症の原因として自己免疫疾患が有力視されています。

自己免疫疾患とは、体内に入ってくる外敵を退治する免疫機能に異常をきたして、自身の体の一部を外敵とみなし、攻撃をしてしまう病気です。

円形脱毛症では、免疫細胞のTリンパ球が毛根を誤って敵とみなし、攻撃を加えます。その結果、毛根にダメージが蓄積して脱毛してしまいます。

実際に、円形脱毛症の患者さんの病変部の皮膚を切除して顕微鏡で観察すると、毛包周囲にリンパ球の異常な集積がみられます。

しかし、なぜそのような自己免疫異常が起こるのかはまだ完全には解明されていません。

以前は精神的ストレスによって発症すると言われてきました。しかし、ストレスを感じるとは思いにくい生まれたばかりの乳幼児にも発症が見られます。

現在では、アレルギーが合併症などによって、自己免疫異常を引き起こすと考えられています。

自己免疫疾患の起こりやすい以下のような体質や既往症が考えられています。

体質・既往症 概要・特徴 補足(発症率・データなど)
甲状腺疾患(橋本病など) 甲状腺が腫れたり、その機能に異常を来す病気。
膠原病 甲状腺機能異常症や全身性エリテマトーデスなど
関節リウマチ 免疫機能の障害が原因と考えられる病気 30代〜50代の女性に比較的多く発症
Ⅰ型糖尿病 免疫システムが膵臓の細胞を攻撃することで起こる糖尿病
重症筋無力症 自己免疫応答により神経と筋肉の接続部のたんぱく質が破壊され、全身の筋力低下や眼の症状(眼瞼下垂や複視)が出る病気
  • 国内の推定患者数は約1万5千人
  • 男女比は1:1.7で女性に多い
貧血 体内の赤血球やヘモグロビンが不足している状態
亜鉛不足 体内の必須ミネラルである亜鉛が不足している状態

脱毛斑が多発していたり、広範囲で発症する場合は上記の病気が隠れていないかチェックすることも大切です。

ヘアサイクル(毛周期)の不調

円形脱毛症が発症している毛根では、髪の毛の成長サイクルであるヘアサイクル(毛周期)の不調が起きています。髪の毛は、髪の毛が成長する成長期、成長が衰える退行期、抜け落ちる休止期を繰り返して健全さを保ちます。

頭髪のヘアサイクル(毛周期)は3~6年と言われます。頭全体の約90%が成長期で、10%弱が休止期にあるのが健康な状態です。

しかし、様々な要素が重なることで円形脱毛症が生じている部分の毛穴は休止期のようになってしまいます。

2019年の杏林大学の研究「円形脱毛症治療の考え方 ―毛周期の変調からみた病態と治療理論」では以下のように報告されています。

円形脱毛症の病期後半ではむしろ毛周期の障害という要素が大きい

アトピー素因

アトピー素因を持つ人とは、以下のようなたアトピー性疾患を持つ人のことです。

  • アトピー性皮膚炎
  • 気管支炎
  • アレルギー性鼻炎

台湾で行われた研究「円形脱毛症とアトピー性皮膚炎の間の双方向性関連: 台湾における集団ベースコホート研究」では、以下のように報告されました。

AA患者(円形脱毛症患者)は,潜在的交絡因子の調整後,AD(アトピー性皮膚炎)発症リスクが有意に増加した(aHR:5.47;95%CI:4.76~6.28)。
同様に,AD患者は,AA発症のリスクが有意に増加した(aHR:6.00;95%CI:5.04-7.14)。
AAとADとの双方向関連を示し,これら2つの疾患が共通の病原性機構を共有することを示唆する。

円形脱毛症とアトピー性皮膚炎の密接な関係性が示唆されています。円形脱毛症患者の40%以上がアトピー素因を持つと言われます。

また、半数以上が本人もしくは家族にアトピー素因が認められるなど、遺伝上の特性と合わせて円形脱毛症と深い関連があるようです。

円形脱毛症の合併症として、アトピー性皮膚炎(その逆も含む)が発症することもあります。

ウィルスの感染

インフルエンザウィルスなどの感染により円形脱毛症が発症する場合もあります。

例えば、浜松大学の研究「ブタインフルエンザウイルス感染により誘導または悪化した円形脱毛症」では、以下のような報告がされています。

ブタインフルエンザウイルス感染によりAA(注:円形脱毛症)が悪化した代表的な2症例を報告する。
症例1は,AAの10歳の少年であり,40°Cの発熱を生じ,ブタインフルエンザウイルス感染と診断された。
1カ月後,脱毛を生じ,ジブチルスクアラート治療により病変は次第に改善した。
症例2は,AAの4歳の少女であり,ブタインフルエンザウイルスに感染し,2カ月後,脱毛が生じた。

しかし、ウィルスの感染による円形脱毛症の仕組みは解明できていないのが現状です。

遺伝

2020年7月に、順天堂大学と東海大学の共同研究グループの論文「MHC領域の円形脱毛症の疾患感受性遺伝子バリアントは毛髪角化に関する遺伝子発現に影響をあたえ、また脱毛に関与する」で以下の発表を行いました。

円形脱毛症の原因遺伝子の1つとしてCCHCR1を世界で初めて同定しました。
そして、円形脱毛症患者のCCHCR1遺伝子のリスクアリルをゲノム編集法でマウスに導入したところ、円形脱毛症の患者と類似の症状を再現することに成功しました。
さらに、CCHCR1遺伝子のリスクアリルの有無によって円形脱毛症患者さんの毛髪の状態に差異が生じることを確認しました。

マウスだけでなく、実際の患者の毛髪の状態でも確認されているので決定的と言ってよいでしょう。

中国での大規模調査では、円形脱毛症の方の8.4%で家族での発症が見られ、近い関係程発症率が高かった結果があります。

欧米においても、一親等(父、母、子どもなど)の間柄の場合、一般に比べて約10倍の発症リスクがあるとされています。

双子を用いた調査では、円形脱毛症の発症率が一卵性では55%、二卵性では0%と少なからず遺伝が関連していると考えられます。

3親等以内の家族に、円形脱毛症の方がいる場合は、円形脱毛症になりやすい体質を受け継いでいる可能性があります。

薄毛と遺伝的特性の関連性、検査方法については以下の記事で詳しく説明しています。

精神的ストレス

精神的なストレスも円形脱毛症の発症要因、また悪化要因、そして再発原因のひとつとしてまだまだ影響力が強いと考えられます。

精神的ストレスを受けると、それに抵抗するために交感神経が活発に動きます。交感神経は、心肺を早く動かしたり体温を上げるなどの働きがあり、身体がストレスと闘う準備をしてくれます。

しかし、血管は収縮し、頭部への血流が悪くなります。結果的に毛根への栄養補給が行き届かなくなって、脱毛が引き起こされることがあります。

また、ストレスが自己免疫疾患などのさまざまな疾患の誘因ともなります。

ただし、最大の原因は「自己免疫疾患」と考えられますので「この脱毛症状はいつのストレスが原因だろうか」と思い悩むのはさらなるストレスを生産するだけです。

出産後の女性ホルモン値の減少

出産後の相対的な女性ホルモンの減少も、円形脱毛症の原因と言われています。

妊娠中の女性体内の女性ホルモン値は通常の100倍以上に増加します。出産すると、ホルモンの分泌量は一気に通常値に戻ります。

女性ホルモンには発毛促進の作用があります。急激なホルモン減少により、抜け毛に発生する産後脱毛症と言われる症状が発生することがあります。

多くの場合は頭髪全体のボリュームが減りますが、円形脱毛症になることも多いようです。多くの場合は6カ月ほどで自然治癒しますが、長期で続く場合は産婦人科に受診しましょう。

産後の抜け毛のセルフチェック方法については以下の記事で詳しく説明しています。

尋常性白斑

「尋常性白斑」状は、斑点状に皮膚が白くなる病気です。

日本皮膚科学会の円形脱毛症のガイドラインでは、円形脱毛症の合併症として尋常性白斑が現れる割合は全体の4%程度、と記述されています。

ですから、厳密には円形脱毛症の原因ではなく、尋常性白斑によって円形脱毛症の発症が発見されることが多いです。

メラニン色素を生み出す「メラノサイト」という色素細胞が減少することで白斑が現れます。尋常性白斑の仕組みは、まだ医学的に解明されていません。

SLE(全身性エリテマトーデス)

SLE(全身性エリテマトーデス)は、全身に倦怠感や発熱、炎症などの症状が現れ、原因が解明できていない難病です。

英語で「systemic lupus erythematosus」、頭文字をとって「SLE」と呼ばれます。全身性エリテマトーデスは円形脱毛症の合併症として現れる場合もあるようです。

ですから、厳密には円形脱毛症の原因ではなく、SLEによる倦怠感や炎症先行で円形脱毛症の発症が発見されることが多いです。

円形脱毛症とAGAを症状・見た目で見分けるポイントは?

円形脱毛症とAGAを症状・見た目で見分けるポイントは?

受診前に自分の症状がどちらに近いかを把握しておくことは、受診先の選択や医師への説明に役立ちます。抜け毛の形・部位・進行スピード・感触を総合的に確認することが有効です。

ただし、最終的には専門医によるマイクロスコープ診察での確認が必要です。

抜け毛の形・範囲・進行パターンの違い

最もわかりやすい判断軸のひとつが、脱毛の形と広がり方です。

比較項目 AGA 円形脱毛症
脱毛の形 境界が不明瞭で徐々に広がる 境界が明確な円形〜楕円形
進行パターン 生え際後退・頭頂部から広がる 1箇所または複数箇所に突然出現
進行スピード 数年単位でゆっくりと進行 数日〜数週間で急速に起きることもある
気づき方の特徴 いつの間にか薄くなっていた 急に円く抜けていることに気づく

AGAは「気づいたら薄くなっていた」という経緯をたどることが多く、円形脱毛症は「急に円く抜けた」と気づくケースが多い傾向があります。どちらの気づき方をしたかも、判断材料のひとつになります。

抜け毛が起きる部位と進行スピードの違い

AGAの脱毛は頭部の特定領域に限定されます。一般的には生え際の後退(M字型)・頭頂部の薄毛(O字型)・またはその両方が組み合わさる形で進行します。

眉毛・ひげ・体毛には影響しません。

一方、円形脱毛症は頭部にとどまらず、全身のあらゆる部位に発症する可能性があります。眉毛・まつ毛・ひげ・体毛が抜けることもあります。

眉毛やひげも一緒に抜けている場合は、AGAではなく円形脱毛症またはその重症型の可能性が高いと考えてください。

感触・頭皮の状態で自分でチェックできることは?

鏡での観察に加えて、感触や頭皮の状態のセルフチェックも参考になります。医師が行うヘアプルテストの考え方を応用したもので、受診前にある程度の傾向をつかむのに役立ちます。

確認ポイント 気になる所見 疑われる方向性
周辺の毛の抜けやすさ 軽く引っ張るだけで抜ける 円形脱毛症(活動期)の可能性
抜けた毛の根元の状態 白いさや状の組織(毛根鞘)がついている 毛根が正常に成長している証拠。AGAよりも円形脱毛症で見られやすい
脱毛箇所の頭皮の質感 ツルツルして光を反射する 円形脱毛症に多い所見
抜けた毛の形状 根元が細く先端が太い(感嘆符毛) 円形脱毛症に特徴的な所見
毛の細さの変化 徐々に細くなり産毛状になっている AGAによる毛包の萎縮が疑われる

複数の項目が一致する場合も、自己診断で確定することは避けてください。当てはまる項目が混在する場合や判断に迷う場合は専門医による診察を優先することをおすすめします。

AGAと円形脱毛症が同時に起きることはある?

AGAか円形脱毛症かどちらかのはず、と思いがちですが、実際には両方が同時に起きているケースもあります。頭髪専門クリニックでは、一定数の合併症例が確認されています。

代表的なパターンとして、もともとAGAの素因を持っている方が、強いストレスや体調の変化をきっかけに円形脱毛症を発症するケースがあります。

この場合、生え際や頭頂部の薄毛(AGA由来)に加えて、頭部のどこかに円形の脱毛斑(円形脱毛症由来)が混在することになります。見た目だけでは判断が難しく、専門医でないと区別が困難です。

女性ではびまん性脱毛症と円形脱毛症が重なるケース

また、女性ではびまん性脱毛症(全体的に毛が薄くなるタイプ)と円形脱毛症が重なるケースもあります。

症状が混在していて判断しにくいと感じている方は複数の脱毛原因が絡み合っているケースである可能性があります。自己判断で決めつけず、専門的な診察を受けることが最善の対応です。

円形脱毛症とAGAでは治療薬と治療方法がどう変わる?

円形脱毛症とAGAは原因が根本的に異なるため、使用する薬も治療の方向性もまったく別物になります。どちらか判断できないまま市販薬を試し続けることは、治療効果を得られないだけでなく、適切な治療開始を遅らせるリスクがあります。

大阪AGA加藤クリニックでは、AGAだけでなく円形脱毛症も正式な診療対象として位置づけており、マイクロスコープによる頭皮・毛根の精密診察を初診時から実施しています。

医師が患者さんの状態を確認したうえで処方する方針をとっており、処方パターンは300以上に上ります。AGAか円形脱毛症か判断できていない状態でも、まず診察を受けていただければ正確な状態把握が可能です。

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AGAの標準治療薬(フィナステリド・ミノキシジル)が効く仕組み

AGAの治療は、DHTの産生を抑える薬毛根の血流・栄養供給を改善する薬を組み合わせるのが標準的なアプローチです。

薬剤名 作用のメカニズム 使用形態
フィナステリド(プロペシア等) 5αリダクターゼを阻害し、DHTの産生量を抑える 内服薬
デュタステリド(ザガーロ等) フィナステリドより広範囲の5αリダクターゼを阻害し、DHTをより強力に抑制 内服薬
ミノキシジル 頭皮の血管を拡張して血流を改善し、毛包への栄養供給を促進 外用薬(ローション)

これらの薬はAGAの原因であるホルモンバランスや血流の問題に直接作用するものです。円形脱毛症の原因である免疫異常には作用しないため、円形脱毛症に対しては効果が期待できません。

円形脱毛症の標準治療とは?

円形脱毛症の治療は、過剰に活性化した免疫反応を抑制・調整することが目的です。AGAのように毛根を育てる治療ではなく、毛根への攻撃を止めて自然な発毛を促すアプローチになります。

治療法 内容 対象となる重症度
ステロイド局所注射(ケナコルト等) 脱毛部位にステロイドを直接注射し、局所の免疫反応を抑制する 単発型〜中等症
局所免疫療法(SADBE / DPCP) 円形脱毛症の患部に人工的にかぶれを起こして発毛効果を促進する治療法
有効なら2、3カ月で発毛が見られ、現在では最も効果的な治療法のひとつ
中等症〜重症
セファランチン・グリチルリチンなどの抗アレルギー剤 初期症状や軽い場合はアレルギーを抑制する薬を服用
グリチルリチンの主要成分は甘草(カンゾウ)という植物
軽症〜中等症
ステロイド内服(プレドニン等) 全身的な免疫抑制が必要な場合に使用 重症・全頭型

軽症の単発型では自然治癒するケースもありますが、多発型・全頭型では積極的な治療介入が重要です。治療法の選択は脱毛の範囲・重症度・経過期間によって異なるため、専門医との相談のうえで方針を決めることが大切です。

AGAの治療薬を円形脱毛症に使っても大丈夫?

結論として、フィナステリド・デュタステリドは円形脱毛症に対して治療効果が期待できません。これらの薬はDHTの産生を抑えることでAGAの進行を止めるものであり、免疫細胞が毛根を攻撃するという円形脱毛症の原因メカニズムには作用しないからです。

ミノキシジルについては、海外の一部研究で円形脱毛症の補助的治療として使用されたケースが報告されています。ただし、円形脱毛症の主治療薬としての位置づけはなく、あくまで補助的な選択肢です。

なお、AGAと円形脱毛症が合併しているケースでは、両者の治療を並行して行うことがあります。

その場合、AGA治療薬と円形脱毛症治療薬を同時に使用することになりますが、組み合わせや用量は必ず医師の判断のもとで管理する必要があります。自己判断での組み合わせは避けてください。

AGAなのか円形脱毛症なのか判断できないときの受診の進め方は?

AGAなのか円形脱毛症なのかよくわからない状態での受診は、まったく問題ありません。むしろ、判断できない状態のまま時間を過ごすほうが、治療の遅れにつながります。

大阪AGA加藤クリニックでは、毛髪診断士の資格を持つカウンセラーが初回のカウンセリングを無料で担当します。その後、理事長医師によるマイクロスコープ診察で頭皮・毛根の状態を精密に確認し、正確な状態の把握が可能です。

治療開始後の再診料は無料なので、疑問や変化があればすぐに相談できます。支払いは毎回の都度払いのみで、高額パッケージや医療ローンの提案は一切行わない方針です。

 

AGAクリニックで円形脱毛症の診察・治療は受けられるのか?

AGAクリニックという名称から、AGA専門だから円形脱毛症は診てもらえないのではないかと思う方もいます。しかし、クリニックによって診療範囲は大きく異なります。

受診前に確認しておきたい3つのポイントは次のとおりです。

  • 診療メニューに円形脱毛症が明記されているか
  • 局所免疫療法(SADBE / DPCP)やステロイド局注に対応しているか
  • マイクロスコープで頭皮・毛根の状態を確認できる体制があるか

大阪AGA加藤クリニックでは、円形脱毛症を正式な診療対象として位置づけており、局所免疫療法(SADBE / DPCP)・ステロイド局注・セファランチン内服のすべてに対応しています。

形成外科・植毛部門の専門医として長年の経験を持つ医師が診察にあたり、AGA・円形脱毛症・女性の薄毛(FAGA)・コロナ後遺症脱毛まで幅広いケースを一院で診ることができます。

大阪AGA加藤クリニックで症例:「円形脱毛症 局所免疫療法DPCP【10ヵ月後】

皮膚科とAGAクリニックはどちらを受診すればいい?

最初にどこへ行けばいいかは、症状の状態と優先したいことによって変わります。以下の表を参考にしてください。

受診先 強み 向いているケース
皮膚科(一般・専門) 保険診療で受診できる
円形脱毛症の診断・治療に対応
保険適用を優先したい
まずは診断だけ受けたい
頭髪専門クリニック(AGAクリニック) AGAと円形脱毛症の両方に対応できるクリニックもある
オーダーメイド処方が可能
AGAと円形脱毛症が混在しているか不明なとき
専門的な発毛治療を求めるとき
大学病院・専門外来 重症・難治例への対応に強い
全頭型・汎発型の治療に向いている
多発型・全頭型・汎発型など重症ケース

AGAも疑われる、またはどちらか判断できないという場合は、両疾患に対応できる頭髪専門クリニックへの受診が最もスムーズです

明らかに円形の脱毛斑が数箇所あり、AGAの症状は感じないという場合は、まず皮膚科で保険診療を受けるのも合理的な選択です。

大阪AGA加藤クリニックでは、皮膚科・泌尿器科・形成外科など複数の連携医療機関と協力体制を整えています。受診後に専門的な判断のもとで適切な医療機関へのご案内が必要と判断した場合も丁寧にサポートします。

まとめ

AGAか円形脱毛症かわからない状態でも、両方の可能性があると感じていても、まず専門クリニックへの予約を入れることをおすすめします。

マイクロスコープを使った専門医の診察が、最短の解決につながります。

大阪AGA加藤クリニックでは、毛髪診断士による無料カウンセリングと理事長医師によるマイクロスコープ診察を初診時から受けられます。

再診料は無料で、都度払いのみ・高額契約なし。

遠方の方はオンライン診療もご利用いただけます。

まずはお気軽にご相談ください。