薄毛・ハゲ

男の薄毛改善できる!原因・症状・AGAとの違い・効果的な治療法・対策とは?

髪の毛のボリュームが減ってきたり、抜け毛が増えてきて、薄毛が気になってはいるものの、「どんな対策が有効なのか」「自分で治す方法はないか」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか?

薄毛について正しく知ることで、健やかな髪の毛を保つことができます。

この記事では、薄毛の専門医師が男性の薄毛の原因や症状、治療法、対策について解説しています。

薄毛に悩む男性の皆さんにとって役立つ情報を紹介していますので、ぜひ参考にして薄毛に関する疑問を解決しましょう。

男性の薄毛対策でありがちな間違いを解説するガイド記事は以下です。

男性薄毛の原因とは?

男性薄毛の原因とは?

男性の薄毛は、複数の原因が関係していることが多いです。ここでは、以下の代表的な原因について解説します。

  • 遺伝的要素
  • 男性ホルモン(DHT)
  • ストレスや生活習慣
  • 病気や薬の副作用
  • 栄養不足
  • 頭皮トラブル

遺伝的要素

薄毛の原因として、実際に遺伝が影響することは医学的にも報告されています。

親族に薄毛やはげの人が多い場合、その遺伝子が自分にも受け継がれる可能性が高くなります。特に、母方の家系に薄毛の人がいると、自分も薄毛になる可能性が高いと言われています。

男性ホルモン(DHT)の影響

男性の薄毛の原因として、男性ホルモンの1つであるDHT(ジヒドロテストステロン)が関係していると考えられています。

DHTは、酵素の作用によって男性ホルモンのテストステロンから生成されます。DHTが過剰に分泌されると、髪の成長を妨げて抜け毛を誘発し、薄毛を進行させます。

40代から60代の男性に発生する壮年性脱毛症については以下の記事で説明しています。

https://kato-aga-clinic.com/injection_therapy/sdhg/

ストレスや生活習慣

ストレスや不規則な生活習慣も、薄毛の原因となります。ストレスは、交感神経の活性化によって、血管を収縮させて血行を悪化させます。

血行が悪くなると、頭皮や毛根に栄養が届きにくくなり、薄毛の原因になります。

また、過剰な飲酒や喫煙も、薄毛を引き起こす原因となることがあります。

病気や薬の副作用

一部の病気や薬の副作用によっても、薄毛が引き起こされることがあります。

自己免疫疾患やがん治療などで使用される抗がん剤などは、脱毛の副作用があることが知られています。

また、鉄欠乏性貧血や甲状腺機能低下症などの病気も薄毛を引き起こす原因となります。

栄養不足

栄養不足や頭皮トラブルも、薄毛の原因につながります。栄養バランスの悪い食事により、髪に届けるべきタンパク質や亜鉛などのミネラルが不足します。

糖分や油分を取り過ぎると、皮脂の過剰分泌による毛穴の詰まりにつながります。

頭皮トラブル

以下のような外的要因で頭皮環境が乱れ、薄毛につながることもあります。

  • 紫外線を長時間浴び続ける
  • ヘアケアに誤りがある
  • 合わないシャンプーを使う

薄毛の症状を把握する方法は?

薄毛の症状を正しく把握しよう

薄毛の進行を遅らせるためには、まず自分自身の薄毛の状態を正しく把握することが重要です。ここでは、薄毛の症状について詳しく解説します。

薄毛の進行ステージ

薄毛は、進行ステージによって症状が異なります。一般的には、以下の3つのステージに分かれます。

  • 初期:髪の毛が細くなり、頭皮が透けて見えるようになる
  • 中期:髪の毛が少なくなり、つむじや前頭部の髪の毛が薄くなる
  • 進行期:頭頂部と前頭部の髪の毛がなくなり、はげが進行する

初期の段階では、まだ治療が容易なため、早期の発見が大切です。

抜け毛の量と頻度で判断

薄毛の症状を正しく把握するためには、抜け毛の量や頻度を見ることも重要です。

髪の毛が抜けるのは、新しい髪の毛が生えるために古い髪の毛が抜け落ちる自然な現象ですが、1日に100本以上抜けている場合は注意が必要です。

また、抜け毛の頻度も重要で、以下の場合は、薄毛のサインかもしれません。

  • 朝起きたときに枕元に抜けた髪の毛が多い
  • シャンプー時に抜け毛が多く出る

頭皮の状態と薄毛の関係

頭皮の状態も、薄毛の症状を正しく把握するために重要です。健康な頭皮は、適度な皮脂分泌や水分保持が行われ、毛根を健康に保ちます。

一方、頭皮が乾燥していたり、過剰に皮脂が分泌されている場合は、毛根が栄養を取り込めなくなり、薄毛の原因になることがあります。

頭部に円形や楕円形の脱毛部分が生じる場合は、円形脱毛症の可能性もあります。

円形脱毛症については以下の記事で詳しく解説しています。

頭皮の状態を正しく把握し、適切なケアを行うことが、薄毛の進行を遅らせるために重要です。

薄毛治療法の種類とその効果は?

薄毛治療法の種類とその効果は?

薄毛の進行を遅らせるためには、適切な治療を行うことが必要です。ここでは、薄毛治療法の種類とその効果について解説します。

効果が出ずにAGA治療を止めたいと思う原因を以下の記事で解説しています。

内服薬による薄毛治療

内服薬は、薄毛治療の中でも最も一般的な治療法の1つです。代表的なものとして、フィナステリドやミノキシジルがあります。

フィナステリドは、薄毛の原因であるDHTの発生を抑える効果があり、薄毛の進行を遅らせます。

一方、ミノキシジルは、頭皮の血流を促進し髪に必要な栄養を与えることで、薄毛の進行を遅らせる効果があります。

どちらの薬も効果があるとされていますが、副作用のリスクもあるため、専門医に相談することが重要です。

ミノキシジルとプロペシア(フィナステリド)について詳しくはこちらをご覧ください。

外用薬による薄毛治療

外用薬は、頭皮に直接塗布することで、薄毛の進行を遅らせる治療法です。代表的なものとしては、ミノキシジルがあります。

ミノキシジルを塗布することで、血管が拡張されて血流が良くなり、毛髪の成長が促されます。

しかし、ミノキシジルの外用だけで、薄毛を根本的に解決することは難しい場合が多いです。そのため、専門医と相談しながら、内服薬の併用や植毛手術を検討すると良いでしょう。

植毛やPRP療法などの医療技術

植毛やPRP療法などの医療技術は、薄毛の進行を遅らせるだけでなく、髪を増やすことができる治療法です。

植毛は、自分自身の健康な毛根を採取し、薄毛の部分に移植することで、自然な髪の毛を増やす施術です。

PRP療法は、自分自身の血液から成分を抽出し、毛根に直接注入することで、毛髪の成長を促進する治療法です。これらの医療技術は、専門医の診断や治療計画に基づいて行われる必要があります。

PRP(多血小板血漿)毛髪再生医療/PRPGH(グロースヘアー)について詳しくはこちらをご覧ください。

光線療法による薄毛治療

光線療法とは、紫外線の免疫抑制作用を利用して過剰反応を起こしている皮膚の症状を落ち着かせる治療方法です。

円形脱毛症などの薄毛治療では、皮膚科学会のガイドラインでも推奨されています。

薄毛進行を遅らせるための対策は?

薄毛進行を遅らせるための対策は?

薄毛の進行を遅らせるためには、日常生活の中で適切な対策を取ることが必要です。

薄毛進行を遅らせるための対策を紹介します。

頭皮ケア

頭皮の状態が悪くなると、薄毛の進行を招くことがあります。頭皮の汚れや皮脂を適切に洗浄し、清潔に保つことが大切です。

ヘアケアに頭皮マッサージを取り入れるのもおすすめです。バスタイムや就寝前などのリラックスしている時に頭皮を揉みほぐすことで、血流を促すとともにストレスの緩和にも期待できます。

ストレスを解消する

ストレスを抱えていると、血流が悪くなり、毛根に必要な栄養素が届かなくなるため、薄毛の進行を招くことがあります。

ストレスを軽減するためには、適度な運動や瞑想、趣味を楽しむことが有効です。また、睡眠不足もストレスの原因になるため、十分な睡眠をとることも重要です。

適度な運動で血行改善

適度な運動は、血流を良くし、毛根に必要な栄養素を供給することができます。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動が効果的です。

デスクワークが多い人は、猫背にならないように普段から姿勢よく座ることを意識していると、体幹を鍛えることができます。

育毛剤やシャンプーの使用

育毛剤やシャンプーは、指先で頭皮をマッサージしながら、丁寧に使用することが大切です。

シャンプーには、以下の効果で頭皮環境を整えます。

  • ふけ・かゆみを防ぐ
  • 毛髪・頭皮をすこやかに保つ
  • 毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ

シャンプーの回数が多すぎたり、洗浄力の強いシャンプーを使うことで必要最低限の皮脂まで洗い落としてしまう恐れがあります。使い過ぎには注意しましょう。

育毛剤と発毛剤について詳しくはこちらをご覧ください。

サプリメントを飲む

ビタミン類やミネラル類は髪に大切な栄養素です。できれば食事から摂取することが理想ですが、難しい場合はサプリメントを活用するのも一つの手段です。

不足しがちな栄養素を補うためにサプリメントを用いることは、育毛や薄毛予防の手助けとなるでしょう。

薄毛改善に役立つ食事と生活習慣は?

薄毛改善に役立つ食事と生活習慣は?

薄毛の改善には、適切な食事や生活習慣の改善も大切です。薄毛改善に役立つ食事や生活習慣を紹介します。

栄養バランスの整った食事

栄養バランスの整った食事は、健康的な髪を育てるために必要な栄養素を摂取することができます。

髪の毛は特に、タンパク質やビタミン、ミネラル、鉄分などが重要です。

タンパク質は、髪の毛を作るために必要な栄養素であり、肉類や魚介類、大豆製品などに多く含まれています。

ビタミンやミネラルは、頭皮の健康維持に必要な栄養素であり、野菜や果物に多く含まれています。

また、鉄分は、酸素を運ぶ役割を持っており、貧血になることで髪の毛の成長が遅くなることがあります。赤身の肉やほうれん草、レバーなどに多く含まれています。

睡眠の質と量

睡眠の質と量を改善することで薄毛の改善につながります。

睡眠には以下の効果があります。

  • 髪の毛の成長に必須の成長ホルモンは睡眠時に多く分泌される
  • 髪の毛のもとである毛母細胞の分裂は夜間に活発化する
  • 睡眠時は副交感神経が働き血行が良くなる

就寝直前のスマホ操作や飲酒を控えることで、睡眠の妨げとなるものをなくすことが大切です。

禁煙・減酒

喫煙や飲酒は、髪の毛の成長を阻害する原因となります。

タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させ、血流を悪化させるため、毛根に十分な栄養素を供給することができません。

アルコールの分解には、ミネラル「亜鉛」が必要です。しかし、ミネラルは育毛にも欠かせない成分なので、多量に飲酒をすると髪へ運ばれる分が足りなくなります。

禁煙や減酒は、薄毛リスクを減らすために、必要な対策の1つです。

AGA(男性型脱毛症)と普通の薄毛は違う?

AGA(男性型脱毛症)と薄毛は違う?

男性の薄毛といえば、AGA(男性型脱毛症)が一般的に知られています。しかし、AGAと薄毛は異なる症状を示すことがあります。

AGAの定義と特徴

AGAとは、男性ホルモンが関与する脱毛症の一種で、頭頂部や前頭部から徐々に脱毛や薄毛が進行していきます。

AGAの発症にはさまざまな原因が考えられますが、遺伝や男性ホルモンの影響が大きいと言われています。

AGAは自然治癒は難しく、放置しておくと徐々に薄毛や抜け毛が目立つようになります。

AGAと薄毛の違い

AGAは遺伝や男性ホルモンの異常が原因となって引き起こされる脱毛症です。一方、通常の薄毛や抜け毛は、これ以外の内的・外的要因によって引き起こされるものです。

一般的な薄毛は、年齢やストレス、栄養不足などが原因で徐々に進行することが多く、薄毛の範囲も比較的広くなります。

一方、AGAは、頭頂部や前頭部から始まるため、薄毛の範囲が限定的であることが特徴的です。

AGA専門の診断と治療方法

AGAの診断は、血液検査で進行状況やホルモンの分泌異常の状態を調べたうえで、医療行為による治療を行います。

AGAの治療には、内服薬や外用薬の処方、植毛やPRP療法などの医療技術があります。体質や年齢、髪質などの状況に合わせた治療が受けられます。

男性型脱毛症は、早期発見、早期治療が欠かせません。自力で解決できない髪の毛の問題は、専門クリニックに任せることをおすすめします。

まとめ

本記事では、男性の薄毛の原因や症状、治療法、対策について解説しました。

ケアをせずにいると、どんどん薄毛が進行して悩みは大きくなるばかりです。
生活習慣を改善する、適度な運動をする、自分に合ったシャンプーを使うなど、簡単なケアから一つずつ取り入れてみてください。早めの薄毛対策で、健やかな髪と頭皮を手に入れましょう。

セルフケアで変化が見られない場合や、どんなケアをすればいいか分からない場合は、専門のクリニックに相談することをおすすめします。