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日本でもAGA治療が身近になってきました。
AGA治療薬や治療方法、クリニックの職員の対応など、日本のAGA治療は日々向上しています。
海外にもAGA治療を専門とするAGA治療クリニックはあります。
最近は海外でAGA治療を行って、トラブルになるケースも多く報告されているようです。
しかし、海外のAGA治療のレベルが低いというわけではありません。
日本よりAGA治療が進んでいる国もあります。
では海外でも安全にAGA治療を行うことはできるのでしょうか?
海外のAGA治療クリニックにはどのような危険性が潜んでいるのでしょうか?
そこで今回は海外でAGA治療する際の問題点と注意点を紹介したいと思います。
総合頭髪治療を専門とする大阪AGA加藤クリニックグループ総院長 加藤です
臨床的に効果が認められた様々な薄毛・脱毛に有効な最先端の治療を得意としています
平成13年 近畿大学医学部 卒業
平成13年 大阪医科大学医学部付属病院 形成外科入局 麻酔科勤務
平成17年 大手美容外科 形成外科部長 植毛部門勤務
平成23年 大阪AGA加藤クリニック開業
日本形成外科学会 正会員
日本再生医療学会 正会員
国際抗老化再生医療学会 正会員
海外で注目されているAGA治療
日本で使用されているAGA治療薬や施術は海外で研究開発されているものが多いです。
AGA治療薬でいえば、ミノキシジルやザガーロがそうです。
一部の先進国のAGA治療技術は日本より進んでいるといってもよいでしょう。
海外で人気の最新のAGA治療を紹介したいと思います。
PRP(自己多血小板血漿)療法
ヤンキースの田中将大選手がじん帯治療でPRP療法を使用したことでニュースに取り上げられたのは記憶に新しいと思います。
PRP(自己多血小板血漿)療法は、患者さん自身の血液内の「PRP組織」を取り出して、AGAが進行している部分に注射をします。
人間自身が持っている自己再生力で発毛を促進するという仕組みです。
体質にもよりますが、発毛効果が得るまでには最低半年の期間が必要となります。
自分の血液を使用するので「バンパイア療法」と呼ばれることもあります。
PRP(自己多血小板血漿)療法は費用が高額なので、一般的なAGA治療として日本に普及するには時間がかかるといわれています。
自毛植毛「FUT法」「FUE法」
海外で人気のAGA治療の1つに自毛植毛が挙げられます。
海外では「FUT法」と「FUE法」という施術が主流となっているようです。
「FUT法」は髪の毛が生えている頭皮にメスを使って切り取り、薄毛の部分に移植する方法です。
一方「FUE法」は、髪の毛の生える細胞を切り抜き、患者さんの薄毛の部分に移植する方法です。
FUE法は髪の毛1本~4本程度を目安に、患者さんの体質や体調によって、医師が判断して移植を進めます。
海外の自毛植毛では頭皮を移植するFUT法と、髪の毛の細胞を少しずつ移植するFUE法が人気のようです。
レーザー治療
低周波レーザーを薄毛部分に照射して、血管を刺激して血行を促進して、頭皮に十分な栄養素が届くようにする治療法です。
海外では人気の治療法のようですが、レーザー治療だけでは薄毛を改善することは難しいという意見が多いようです。
投薬治療
日本で使用されているザガーロやミノキシジルを使用したAGA治療も海外で人気のようです。
AGA治療薬はアメリカなどの海外で開発されたという背景があるので、ザガーロやミノキシジルの認知度は高いようです。
以上で挙げた治療法以外にも海外で使用されている有効なAGA治療法はたくさんあります。
しかし、海外でAGA治療を行って体調を崩し、薄毛が進行してしまったという方も多いようです。
海外のAGA治療ではどのような危険性が潜んでいるのでしょうか?
海外のAGA治療の危険性
国によってAGA治療のレベルや治療方法も異なります。
しかし、治療方法や使用するAGA治療薬の種類などは日本とそれほど違いはありません。
日本と同じ薬や施術を行っても思うような効果が得られない場合があります。
海外でのAGA治療で失敗する原因は何なのでしょうか?
AGA治療薬の問題点
海外でも日本と同じ「フィナステリド(プロペシア)」や「ミノキシジル」を患者さんに処方して、AGA治療を進めていく場合があります。
同じ薬なら海外のAGA治療クリニックでAGA治療を行っても問題がないと思いますが、問題は薬の種類ではなくAGA治療薬の「濃度」にあるようです。
日本のAGA治療クリニックで処方されるフィナステリドの濃度は1~5%程度です。
一方、海外のフィナステリドの濃度は日本の約4倍の「7~16%」だといわれています。
日本のフィナステリドは副作用があらわれにくい濃度となっています。
海外の高濃度のフィナステリドを使用することで、副作用が強く現れる可能性が高まるということです。
フィナステリドの主な副作用を紹介します。
- 低血圧
- 不整脈
- 性欲減退
- 多毛症
海外のフィナステリドを使用して体調を崩してしまう方も多いようです。
プロペシアの副作用は以下です。
- 性欲減退
- 勃起機能不全(ED)
- 食欲減退
- 気分障害
- 肝機能障害
ザガーロの副作用は以下です。
- 性欲減退
- 射精障害
- 勃起機能不全(ED)
国によってAGA治療薬の成分と濃度が異なります。
日本人であれば国内のAGA治療クリニック処方されるAGA治療薬を使用することをおすすめします。
海外のAGA治療クリニックで処方されるAGA治療薬では、副作用が強く現れる可能性が高いので注意が必要でしょう。
自毛植毛
自毛植毛とは、自分の髪の毛(主に後頭部)を薄毛の部分に移植する治療法です。
自毛植毛は患者さんの負担が大きいので、一般的にはザガーロやミノキシジルでの単剤治療や多剤治療で効果が得られなかった患者さんが自毛植毛を行うことが多いです。
海外のAGA治療で人気の治療方法がFUT法やFUE法などの「自毛植毛」です。
海外では自毛植毛はすぐに結果が得られるという意見が多く、自毛植毛からAGA治療を始める方もいるようです。
自毛植毛の人気の理由の1つとして、自分の髪の毛を移植するので、人工植毛よりも拒絶反応が起こりにくいとされています。
自毛植毛のメリットは以下です。
- 一時的に髪の毛の量が増える
- 人口植毛に比べて拒絶反応が少ない
- ジヒドロテストステロンの影響が受けにくい
自毛植毛のデメリットは以下です
- 移植できる髪の毛の量に限界がある
- 移植した髪の毛が必ずしも定着するとは限らない
- 他のAGA治療法に比べると費用が高い
- 医師の技術力により施術に差がでる
海外で自毛植毛をする際に注意したいのが、医師の技術力です。
頭皮を移植するFUT法で自毛植毛を行い、施術が失敗して、薄毛が目立つようになったという失敗例も報告されているようです。
日本のAGA治療クリニックの医師でも、自毛植毛は技術力が必要とされます。
自毛植毛は費用が高いので、日本より安い海外のAGA治療クリニックや美容整形クリニックで自毛植毛を受ける考えの方も多いようです。
海外と日本のAGA治療の費用比較
海外のAGA治療クリニックと日本のAGA治療クリニックでのAGA治療ではどれくらいのAGA治療費用の差があるのでしょうか?
お隣韓国のクリニックを例に挙げて、日本とのAGA治療の費用対効果を紹介したいと思います。
韓国の一般的なAGA治療方法と費用
韓国は「美容整形大国」といわれるほど美容整形が身近なものになっています。
韓国ではAGA治療の技術も発展しています。
韓国で人気のAGA治療は「自毛植毛」です。
韓国のAGA治療クリニックのほうが自毛植毛の費用は安いようです。
以下に韓国のAGA治療クリニックの自毛植毛の一般的な治療費用を紹介します。
- FUT法 50万円+50,000円(飛行機代・宿泊費等費用)=55万円前後
- FUE法 60万円+50,000円(飛行機代・宿泊費等費用)=65万円前後
日本のAGA治療費用相場
日本の自毛植毛の相場は70万円から150万円程度(施術方法により費用は変動)と言われています。
韓国の自毛植毛の治療費用と比べると日本のAGA治療クリニックのほうが若干割高と感じる人もいると思います。
日本では、ザガーロやミノキシジルを使用した「単剤治療」でAGA治療を開始する場合が多いです。
単剤治療や多剤治療は結果が出るまで最低6カ月必要とされています。
単剤治療や多剤治療は患者さんへの負担が少なく、良心的なクリニックであればAGA治療にかかる費用を抑えることができます。
以下に日本の良心的なAGA治療クリニックの治療費用を紹介します。
多くの方が最初に行う内服薬は、月当たり5,000円程度から10,000円程度です。
薄毛改善までに必要になる平均治療費用 10,000円×6カ月=60,000円前後
海外のクリニックでAGA治療する際の注意点
海外のAGA治療クリニック全て技術力がないというわけではありません。
海外で治療するという点に問題があるようです。
海外のAGA治療クリニックで治療する際の問題点と注意事項を紹介したいと思います。
治療後のアフターケアが難しい
海外のAGA治療で一番問題になるのが「治療後のアフターケア」です。
韓国のクリニックでは日本のAGA治療クリニックよりも安く自毛植毛を行っています。
問題点は、韓国の自毛植毛の治療費用にはアフターケアサービスの料金が含まれていない場合があります。
日本のAGA治療クリニックで自毛植毛を行う際は、患者さんの体調や頭皮の状態を確認するといった、アフターケアが充実しています。
海外で自毛植毛を行い、帰国してきた後に頭皮や髪の毛に異常が起こるという方が多いようです。
海外で治療を行った際の体調や頭皮の異常を、日本のAGA治療クリニックで相談しても、改善されるまで時間がかかる場合があります。
結局日本で自毛植毛を行ったほうがよかったという意見も多いようです。
自毛植毛などの高度な施術を行う際は日本の実績とアフターケアが充実しているAGA治療クリニックに相談したほうがよいでしょう。
言葉の壁
海外で有名なクリニックを見つけて、渡航して治療してもらっても失敗する場合があります。
AGA治療が失敗する原因としては言葉の壁も大きいようです。
どのような薄毛の問題で相談しているのかを海外の医師に伝わるように説明するのは難しいという意見もあります。
最近は海外のAGA治療クリニックでも日本語が喋れる職員がいることもあります。
また、旅行のツアーの通訳さんにクリニックに治療の依頼をお願いするという方もいるようです。
しかし、どうしても言葉の表現が異なり、治療方法がうまく伝わらず、海外のAGA治療で失敗したという方も多いようです。
AGA治療は日本のAGA治療クリニックで!
海外でのAGA治療ではいろいろな問題点がありましたね。
海外で使用されるザガーロやミノキシジルなどのAGA治療薬は日本とは濃度が異なり、それが原因で副作用が強く現れる可能性があります。
海外でのAGA治療では言葉の壁が邪魔をして、AGA治療が失敗するケースが多いようですね。
海外でのAGA治療を検討する前に、日本で実績の厚いAGA治療クリニックで治療することをおすすめします。