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肥満は毛髪に悪影響を与えている場合が多いです。
欧米の食文化が進んだ日本では、肥満体質の人が増加傾向にあります。
肥満は様々な病気のリスクを上げる要因となります。薄毛も例外ではありません。
肥満と薄毛は関係ないという考え方は非常に危険です。
肥満になると体にどのような変化が起き、毛髪にどのような悪影響を及ぼすのでしょうか。
そこで今回は、肥満が及ぼす人体への影響と薄毛の関係を説明したいと思います。
ダイエットをすれば薄毛は解決できるのでしょうか。
総合頭髪治療を専門とする大阪AGA加藤クリニックグループ総院長 加藤です
臨床的に効果が認められた様々な薄毛・脱毛に有効な最先端の治療を得意としています
平成13年 近畿大学医学部 卒業
平成13年 大阪医科大学医学部付属病院 形成外科入局 麻酔科勤務
平成17年 大手美容外科 形成外科部長 植毛部門勤務
平成23年 大阪AGA加藤クリニック開業
日本形成外科学会 正会員
日本再生医療学会 正会員
国際抗老化再生医療学会 正会員
薄毛にも悪影響!肥満が及ぼす恐ろしい健康被害!
薄毛と肥満の関係を説明する前に、肥満が及ぼす健康被害を説明します。肥満になると体にどのような変化が起きるのでしょうか。
肥満には2種類ある!
肥満は大きく2種類に分類することができます。以下に肥満の種類を示します。
・症候性肥満 ・単純性肥満
症候性肥満
脳の機能障害や遺伝的要素で陥る肥満を症候性肥満と呼びます。症候性肥満は原因となる障害を治療すれば肥満も解消されます。症候性肥満は、脳の疾患が原因の場合が多いです。
単純性肥満
体が消費するカロリーよりも摂取するカロリーのほうが大きい場合に、体に脂肪として蓄積され、肥満となるのが単純性肥満です。肥満の約95%が単純性肥満だといわれています。私たちの身近な肥満が単純性肥満であり、人体に様々な健康被害を招き、薄毛にも悪影響を与えます。
肥満度を確認するにはどうすればよいのでしょうか。どの程度太っていれば肥満になるのでしょうか。
肥満の定義とは?BMIで肥満度をチェック
肥満の1つの指標になるのが「BMI」です。BMIは「Body Mass Index」の略称で「体格指数」のことを指します。BMIの数値が高いと肥満体質の可能性があります。以下にBMIの計算方法を紹介します。
BMIの計算方法
BMI = 体重 ÷ (身長×身長)
BMIの数値からみる肥満度の指標 ・18.5未満「痩せすぎ」 ・18.5~25未満「標準体重」 ・25~30未満「肥満度1」 ・30~35未満「肥満度2」 ・35~40未満「肥満度3」 ・40以上「肥満度4」
以上で示したBMIの数字は日本の指標であり、もう1つWHO(世界保健機関)BMIの指標があります。以下にWHOのBMIの指標を示します。
WHOのBMI指標
・16以下「痩せすぎ」 ・16~17以下「痩せ」 ・18.5以上「痩せぎみ」 ・18.5~25以下「普通体重」 ・25~30以下「過体重」 ・30~35以下「肥満度1」 ・35~40以下「肥満度2」 ・40以上「肥満度3」
日本人などアジア系の人種は肥満になりにくい体質だと言われています。日本のBMIでは25未満なら標準体重となっていますが、アジア系の人種はBMIが23を超えると肥満による疾患を発症しやすいというデータもあるようです。日本人はどれくらい肥満体質の人がいるのでしょうか。
3人に1人が肥満!?日本人の肥満の割合
平成29年度に厚生労働省が実施した国民健康・栄養調査によると、20歳以上の成人でBMIが25以上の肥満の割合が、男性で「30.7%」女性が「21.9%」という結果になりました。成人男性は3人に1人が肥満者ということになります。肥満が当たり前の社会になりつつありますね。
肥満が原因の病気
肥満になると様々な病気にかかりやすくなります。以下に肥満体質の方が陥りやすい病気を示します。
・高血圧 ・痛風 ・2型糖尿病 ・冠動脈疾患 ・脂肪肝 ・脳梗塞 ・睡眠時無呼吸症候群 ・月経異常 ・脱毛症
肥満が原因となる病気は数え上げたらきりがありません。肥満になると、脳梗塞や冠動脈疾患など「死に直結するような健康被害」を招く可能性があります。また、肥満になると年々医療費がふくらみ、経済的にも苦しい思いをすることになります。この恐ろしいリスクを抱えている肥満は薄毛にどのような影響を与えているのでしょうか。
太ると薄毛になる!?肥満と薄毛の因果関係
肥満になると命にかかわる健康被害を招く可能性がありましたね。この肥満は薄毛にも悪影響を及ぼしています。肥満になると毛髪にどのような変化が起きるのでしょうか。
皮脂の過剰分泌で頭皮にダメージ
肥満の方は生活習慣が乱れている場合が多いです。肥満の方は脂っこい食事を好んで摂取する傾向にあります。油分を含んでいる食事を大量に摂取すると、皮脂が過剰に分泌され、頭皮の皮脂を餌とする雑菌が増殖し、頭皮にダメージを与える危険性があります。
多量の発汗で雑菌が増殖しやすい頭皮環境に
肥満になると、分厚い皮下脂肪が、体の熱を外に逃がさないようにします。そうすると体温を下げるために過剰に汗をかくようになります。肥満体質の方の汗には水分と一緒に塩分など、大量のミネラルが含まれており、皮膚がアルカリ性になる傾向にあります。アルカリ性になると、頭皮に炎症を起こす黄色ブドウ球菌などの雑菌が増殖します。
血行不良で毛母細胞に栄養が届かない!
肥満体質でコレステロール値が高い方は血行不良に陥っている可能性が高いです。コレステロールが溜まると、血管が狭くなり血流の流れが悪化します。頭皮の毛髪を生成する毛母細胞に安定的に栄養素が届かなければ、薄毛が進行してしまいます。コレステロールの数値が高い人は薄毛になる可能性が高いといえます。
睡眠不足で成長ホルモンに異常が!
肥満が原因の病気に「睡眠時無呼吸症候群」がありましたね。健康的な毛髪を育てるには成長ホルモンの分泌が必要不可欠です。睡眠時無呼吸症候群は睡眠の質を下げてしまい、成長ホルモンが正常に分泌されない可能性があるので注意が必要です。
肥満の指標になるBMIの数値が正常でも、肥満による薄毛の危険性があります。特に女性の方は要注意です。
BMIが正常でも安心できない!?隠れ肥満で「びまん性脱毛症」に!
女性の代表的な薄毛症状に「びまん性脱毛症」が挙げられます。BMIが正常値でも隠れ肥満の方は大勢います。そこで、隠れ肥満とびまん性脱毛症の関係性を説明します。
体脂肪率が重要!過度なダイエットは薄毛の原因になる
BMIの数字が25以上を肥満と定義する考え方もありますが、BMIの数字だけでは本当の肥満のリスクを把握することはできません。体重が減っても、無茶な食事制限をして、運動をしなければ、体脂肪率が上がるのは必然ですよね。運動をしない危険なダイエットはホルモンバランスの乱れにもつながります。BMI以外にも中性脂肪の割合や、肝臓の数値(ALT)など、総合的な内蔵全般のデータを加味して肥満かどうか、判断する必要があります。
筋力の低下は薄毛の進行を早める!
隠れ肥満の方は、筋肉の割合が少ないです。筋肉の量が少なければ、新陳代謝も比例して低下します。びまん性脱毛症はホルモンバランスの乱れ以外に、筋肉の量も重要になります。新陳代謝を促進する筋肉量の減少は、女性の薄毛症状の根本的な問題に関わってきます。
薄毛予防になる!?脂肪を健康的に減らすおすすめの方法
肥満になると、ホルモンバランスの乱れや、代謝の低下により、薄毛が進行する可能性がありましたね。しかし一度肥満体質になってしまうと、なかなか抜け出すのは難しいです。そこで、薄毛予防になる肥満体質の改善方法をおすすめします。
頭髪専門クリニックで健康診断を!
フリーランスなどの自営業を営んでいる方は、健康診断を受ける機会が少ないと思います。そんな方には頭髪専門クリニックの健康診断をおすすめします。肥満を解消するには、自分の健康状態を把握する必要があります。健康診断で薄毛につながる要因がないかチェックしてもらいましょう。
就寝前のおやつは薄毛に直結!?食事の時間帯を見直す!
肥満で薄毛の方は、食事の時間帯に問題がある場合が多いです。肥満の方は就寝前に食事をするケースが多いようです。就寝前に食事を摂取すると、内臓脂肪や皮下脂肪として蓄えられてしまいます。就寝3時間前に食事はすましておきましょう。
ストレス発散でうつ病気や摂食障害を予防!
夜間食事をして、体を動かさない理由は精神的な疾患から来ている可能性があります。うつ病や摂食障害が原因で肥満となり、薄毛症状につながるケースもあります。ストレスをため込みすぎると、暴飲暴食に走る方も多いので、頭髪専門クリニックのカウンセリングを受けてみることをおすすめします。
やけ酒と寝酒はNG!お酒は楽しい時に飲む
お酒は肝臓の働きを悪化させる大きな要因の1つです。お酒でストレス発散をする方もいますが、脂肪肝や肝硬変など、重大な健康被害を招く可能性があります。また、不眠の方で、寝酒として飲酒をする方は、睡眠の質が下げ、ホルモンバランスの乱れを招きます。ヤケ酒や寝酒はAGAやびまん性脱毛症の進行を早めるのでやめましょう。お酒は楽しい時に飲むようにしましょう。
カプサイシンを摂取して肥満と頭皮環境を改善
トウガラシなどに含まれているカプサイシンは、交感神経を刺激して、体の代謝を向上させる効果があります。血流の流れも良くなり、頭皮環境の改善に期待が持てます。このカプサイシンは過剰に摂取すると胃炎などの原因になるので、適度に摂取しましょう。大体1日2g程度「トウガラシ2本分」が適量だといわれています。塩分の多い食べ物が好きな方は、辛み成分のカプサイシンが多く含まれている食事をおすすめします。
日常生活で筋力トレーニングを取り入れる
ジムに行く余裕がない方も、日常生活で十分筋力をつけることができます。デスクワークの時間が多い人は、気分転換に散歩をしてもよいです。ちょっと遠くの人気のレストランまで歩いていくもの楽しみがあってよいですね。日常生活で楽しみのある運動を見つけることができれば理想的ですね。
慢性的な肥満体質を改善して薄毛予防をしましょう
一度肥満体質になってしまうと、そこから脱出することはなかなか難しいです。慢性的な肥満になると、頭皮環境が悪化して、びまん性脱毛症などの薄毛症状の進行が早まってしまいます。肥満体質を改善して薄毛予防をするなら、実績のある頭髪専門クリニックの無料カウンセリングを一度受けてみることをおすすめします。