AGAとは、Androgenetic Alopeciaの略語で、男性型脱毛症のことを指しており、進行性の薄毛の症状のことを言います。
男性ホルモンの影響や遺伝が主な原因と言われており、徐々に抜け毛が増え、前頭部から頭頂部にかけて髪が軟毛化し、どんどん髪が薄くなっていく症状が特徴です。
どの部分から進行していくかは人それぞれ異なる為、生え際(M字)から後退し始めたり、頭頂部から髪が薄くなり始めたり、その両方であったりと進行のパターンがいくつかあります。
加齢により症状が進行すると思われている方が多いのですが、20代前半や早い方だと10代から症状を感じる方もおられ、症状が出る時期やスピードは人によって個人差があります。
初期症状としては、以前に比べて抜ける髪が多くなる、生え際が後退し始めている、髪のボリュームがなくなりヘアセットがしづらくなってきたなど、人によって個人差があり様々です。
前頭部の生え際がM字型に後退しはじめた状態。
Ⅰ型よりさらに進行した状態。
Ⅱ型の状態に加え、頭頂部がO型にに薄くなってきた状態。
Ⅱ型よりもさらに進行し、頭髪全体のボリュームも薄くなった状態。
Ⅲ型の状態に加え、頭頂部がO型にうすくなってきた状態。
前頭部の生え際がⅢ型よりも後退し、頭頂部もO型に薄くなってきた状態。
V型がさらに進行した状態。
前頭部と頭頂部の薄毛部分が側頭部のみの状態。
Ⅵ型が進行し、頭頂部の毛量も減ってきた状態。
男性型脱毛症(AGA)の症状をタイプによって分けたのがハミルトン・ノーウッド分類です。
薄毛がどれくらい進行しているかの判定する指標として用いられ、Ⅰ型からⅦ型まであり、数字が大きくなるほど薄毛の進行度合が進んでいることを示しています。
男性型脱毛症(AGA)の主な原因のひとつとしてホルモンが大きく関係していると言われています。
本来、男性ホルモンの一種であるテストステロンは骨や筋肉を作ったり、体毛を増やしたりと重要な役割を担っていますが、5αリダクターゼという還元酵素と結びつくことで、ジヒドロテストステロン(DHT)というホルモンに変化してしまうことがあります。
このジヒドロテストステロン(DHT)が体内で生成されると、毛母細胞の働きを抑制するTGF-βという因子を生み出す為、髪の軟毛化や脱毛を引き起こし、AGAの初期症状を感じ始めます。
また、髪にはヘアサイクルが存在しており、男性の髪の成長期は通常約2~6年程度の期間なのですが、ジヒドロテストステロン(DHT)の影響でヘアサイクルが乱れると、成長期が数ヶ月から1年未満と短くなっていき、抜け毛が増えていきます。
ホルモンだけでなく遺伝も関係していると言われており、主に「男性ホルモンレセプターの感受性」と「5αリダクターゼの活性度」の2つの要素が関わっています。
男性ホルモンレセプターはアンドロゲンレセプターとも呼ばれており、アンドロゲンレセプターの感度が高いと、脱毛を引き起こすジヒドロテストステロン(DHT)と結びつきやすくなり、髪の毛の成長が抑制される為、結果的にAGAの発症へとつながります。
このアンドロゲンレセプターの感度が高い遺伝子はX染色体上に存在しており、母親からしか受け継ぐことができない為、特に母方の祖父が薄毛の場合は注意が必要です。
「隔世遺伝」という現象を通じて進行することがあり、祖父母から孫に遺伝子が直接伝えられる現象を指すのですが、もし母方の祖父が薄毛であった場合、その遺伝子を受け継ぐ確率は約50%と言われています。
また、5αリダクターゼの「活性度」が高いと遺伝で薄毛を受け継ぎやすくなるともいわれており、両親のどちらか一方が活性を持つ遺伝子を持つと、その活性度は子供にも引き継がれやすくなります。
もし父方・母方の祖父母がともにこの遺伝子を持っていた場合、子どもは薄毛になりやすい遺伝子を持つことになり、父親だけがこの遺伝子を持っていたとしても、その両親の祖父母が両方ともこの遺伝子を持っていた場合は、子ども全員に遺伝します。父・母それぞれの親のどちらか一方がこの遺伝子を持っていた場合は、75%の確率で子どもも薄毛になりやすい遺伝子を受け継ぐと言われていますが、これらすべては統計的な可能性であり、必ずしも薄毛になるとは限りません。
ホルモンや遺伝以外にも、遺伝や日常的な食生活の乱れ、睡眠不足、運動不足、アルコール、タバコも薄毛が進行するきっかけになることもあるので、薄毛予防の為にも規則正しい生活を心掛けましょう。
男性型脱毛症(AGA)は進行性の症状です。
抜け毛や髪の軟毛化が気になってはいるものの、治療せずに放置していると薄毛の症状はどんどん進行していきます。
本来であれば、しっかり成長するはずの成長毛がヘアサイクルの乱れにより、未成長のまま抜け落ちるので、症状の進行に伴い、頭皮の露出も気になってくるでしょう。
髪が以前よりも細くなったり、抜け毛が増えたりしている方は特に要注意です。
男性型脱毛症(AGA)は進行すると治療に時間がかかりますし、費用もかさむ可能性が高くなる為、少しでも気になる場合は早めに治療を始めていただくことをおすすめ致します。
左図:AGAの5年間の毛髪量の変化データ(参考:海外データ)
※直径1インチの円内(5.1㎠/500円玉くらい)の平均的毛髪量の変化 試験前=930本
薄毛は治療することで改善する症状です。
一言で薄毛治療と言っても内服薬治療や外用薬治療、注入治療など治療方法は様々あり、薄毛の進行状態や人によってそれぞれ最適な治療方法は異なります。
大阪AGA加藤クリニックでは薄毛や円形脱毛症に関する治療を15年以上専門的に行っており、薄毛治療に関する豊富な経験と実績があります。
毛髪診断士の資格を取得したカウンセリングスタッフと専門医が、医学的根拠に基づいたアドバイスや治療をご提案する為、治療を始めてから最短で約3ヶ月後から発毛効果を実感いただく方もいらっしゃいます。
薄毛は進行すればするほど元の状態に戻すまでに時間を要しますし、長期間放置していると手遅れになる可能性もありますので、進行する前に医師の診察を受けていただき、治療を検討いただくことをお勧め致します。