こんにちは、大阪AGA加藤クリニックです！
今回は円形脱毛症の新しい治療《JAK阻害薬》についてご紹介します！
まず円形脱毛症とは、円形や楕円形の脱毛斑が突然生じる疾患です。
脱毛の大きさは10円玉～500円玉ぐらいと思われていることが多いですが、
頭部全体に広がったり、眉毛・まつ毛・体毛などにも及ぶ重度の場合もございます。
また完全に治癒し発毛していても、再発することもあります。
※円形脱毛症（重症患者様）の症例
円形脱毛症は患者様の症状に応じて、ステロイド外用療法、局所注射療法、局所免疫療法、
液体窒素による冷凍療法、内服療法などを用いて治療を行います。
脱毛斑が少ない場合は発症後1年以内に発毛することが多く経過観察のみの場合もございます。
しかし症状固定期の重症患者様には、局所免疫療法、紫外線療法などが考慮されています。
2022年6月20日、JAK阻害薬【オルミエント】が円形脱毛症の適応となりました。
オルミエントは国際的な臨床治験で治療効果が証明された円形脱毛症に対する初めての内服治療薬です。
国内では2013年から関節リウマチの治療薬として、2020年からは中等症以上のアトピー性皮膚炎治療薬として追加承認されています。
オルミエントの内服治療ができるのは、15歳以上の慢性期の円形脱毛症の患者様で、
症状が出始めて半年以上経過して安定しており、脱毛面積が被髪頭部全体の50％以上の方です。
治療効果は3～6ヵ月程度で実感することが多いようです。
オルミエント内服のメリットは、
今まで外用や局所注射、局所免疫療法などいろいろな治療を行ってきても改善が乏しかった患者様の症状を改善する確率が高いということです。
また全頭型や汎発型などの重症例にも高い効果ができます。
このように治療効果は高いですが、いくつかデメリットもあり、
まず治療費が高く保険診療でも薬剤代だけで月4万5千円前後（3割負担）の自己負担が発生します。
また減薬や内服を中止すると再発の割合が高くなるという報告もあります。
オルミエントを内服し改善した後にそのまま内服を継続していても一部の患者様は再発する場合があります。
しかし内服をさらに２年間続けると約4割の方は元に戻るというデータも出ています。
今後オルミエントの他に、今のところあと2種類の薬剤が今年か来年に保険適応になる予定といわれています。
円形脱毛症の治療法は増えてきていますが、まだまだ悩まれている方も多いかと思います💦
発症半年以内になんらかの治療を行わないと円形脱毛症は治りにくくなります。
円形脱毛症を発症した場合は、自己判断せずに皮膚科・専門クリニックを受診し、
ご自身にあった治療法をドクターに判断してもらうようにしましょう
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