この記事で説明する内容は?
薄毛や抜け毛に悩む方の中には、ジヒドロテストステロン(DHT)という言葉を耳にしたことがある方も多いでしょう。ジヒドロテストステロンは、AGA(男性型脱毛症)の原因物質として知られており、特に30代以降の男性にとって無視できない存在です。
しかし、ジヒドロテストステロンとか、DHTとか、ホルモンとか難しい話は苦手!という方も多いでしょう。小難しいことは置いといて、育毛、発毛に役立つ知識だけ知りたいという方も多いのではないでしょうか?
この記事では、ジヒドロテストステロンの基本的な役割やAGAとの関係、さらに日常生活の中でDHTを抑制するための具体的な方法についてわかりやすく解説します。髪の健康を守り、AGAの進行を遅らせるための対策が見えてくるはずです。
月間300人以上の来患実績を誇る大阪AGA加藤クリニックで、薄毛治療を始めましょう。無料カウンセリングで最適な治療法を見つけましょう。LINEで予約はこちらから
薄毛改善の治療方法をまとめた記事は以下をご覧ください。
総合頭髪治療を専門とする大阪AGA加藤クリニックグループ総院長 加藤です
臨床的に効果が認められた様々な薄毛・脱毛に有効な最先端の治療を得意としています
平成13年 近畿大学医学部 卒業
平成13年 大阪医科大学医学部付属病院 形成外科入局 麻酔科勤務
平成17年 大手美容外科 形成外科部長 植毛部門勤務
平成23年 大阪AGA加藤クリニック開業
日本形成外科学会 正会員
日本再生医療学会 正会員
国際抗老化再生医療学会 正会員
ジヒドロテストステロン(DHT)とは?
ジヒドロテストステロン(DHT)は、男性ホルモンの一種であり、特に薄毛やAGA(男性型脱毛症)に深く関わっています。
ジヒドロテストステロンは、主に体内の「5αリダクターゼ」という酵素によってテストステロンから変換される形で生成されます。
5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型の2種類があり、それぞれ異なる部位でDHTを生成します。Ⅰ型は主に皮脂腺や肝臓などで作用し、Ⅱ型は頭頂部や前頭部などで強く働きます。
特にAGAに関連が深いのはⅡ型です。ですから、AGA症状の多くが頭頂部や前頭部から始まるのです。
このⅡ型が毛包に高濃度で存在することで、髪の成長サイクルを乱し、脱毛の一因となることがわかっています。
テストステロンとの違いと相互関係
ジヒドロテストステロン(DHT)とテストステロンは、どちらもアンドロゲン(男性ホルモン)に分類されるホルモンですが、その影響力と作用する部位には大きな違いがあります。
テストステロンは全身の発育や筋肉量の増加、骨の成長に関与し、健康や活力を支える重要なホルモンです。
これに対して、DHTは主に毛包などの特定の部位に強力な作用を及ぼします。
悪玉男性ホルモンなどと言われることもあるDHTですが、DHT自体は精子の形成、胎児や子供の生殖器の成長といった大切な役割を果たします。細胞の増殖や分化を抑え細胞の働きをコントロールする役割を持っています。
毛包に対してはDHTが強力に作用するため、男性型脱毛症の原因として注目されています。テストステロン自体が直接脱毛を引き起こすわけではありませんが、5αリダクターゼによってDHTに変換されることで、髪の成長に影響を与えることになります。
DHTが多いと起こる体の変化
ジヒドロテストステロン(DHT)が過剰になると、髪の成長に影響を及ぼすだけでなく、見た目や体臭にも変化が現れることがあります。
DHTが増加した際に見られる身体的な変化について詳しく解説します。
皮脂分泌と体臭の変化
DHTの増加は、皮脂腺を活発にさせ、特に頭皮や顔の皮脂分泌量が増える原因となります。この結果、頭皮や顔のベタつきが強まり、脂っぽさが気になることが多くなるでしょう。
皮脂が過剰に分泌されると、毛穴が詰まりやすくなり、吹き出物や肌トラブルの原因にもなります。そのため、DHTが多いと感じる場合には皮脂のコントロールが重要です。
また、DHTによって皮脂分泌が増えることで、体臭が強くなる傾向もあります。皮脂が酸化すると独特の臭いが発生しやすくなり、特に汗をかいたときや運動後などに体臭が目立つことがあります。
DHTが高いときには、定期的なスキンケアや洗髪、衣服のケアなどで清潔を保つことが体臭の対策として効果的です。
体毛の濃さへの影響
DHTは体毛の成長を促進する働きがあり、その影響は腕や脚、胸、背中など、全身に及びます。DHTの増加によって、これらの部位の体毛が濃く、太くなる傾向が見られます。
特に、体毛が濃くなるのはDHTの増加によるもので、AGA発症と同時になぜか体毛は増加するという現象を経験する方も少なくありません。
さらに、DHTは顔のひげにも強く影響を与えます。DHTが増えると、ひげが濃くなりやすくなるため、ひげの手入れが頻繁に必要となることが多いです。
体毛やひげの濃さが気になる場合は、DHTの影響を理解したうえで、適切なケアを行うことが大切です。
男性らしい体になる
DHTの影響は、皮脂や体毛だけでなく、その他の身体的特徴にも現れることがあります。以下がその例です。
- 筋肉の発達
DHTは筋肉にも作用し、筋肉量の増加をサポートする。 - 男性らしい骨格形成
あごや肩幅など、男性的な骨格が強調されることがある。
DHTは男性ホルモンの一種であり、筋肉や骨格にも影響を及ぼします。特に筋肉の発達に関しては、DHTが作用することで筋力の維持や増強がサポートされます。
また、ジヒドロテストステロンは一次性徴と二次性徴の発達を促すため、男性の発育には必要不可欠なホルモンといえます。
DHTとAGA(男性型脱毛症)の関係
AGAが発症するメカニズムやジヒドロテストステロン(DHT)がどのように毛包へ影響を与え脱毛を引き起こすのか、さらにDHTの抑制がなぜ重要とされているのかを詳しく解説します。
AGAの発症メカニズムとDHTの関係
AGAは、DHTが毛包に結合することで、髪の成長サイクルが変化し、脱毛が進行する脱毛症です。
通常、髪は成長期、退行期、休止期というサイクルを経て自然に生え変わります。しかし、DHTが毛包に強く作用すると、このサイクルのうち「成長期」が短縮され、十分に成長しないまま髪が抜けてしまうことが多くなります。
特に、DHTが頭頂部や前頭部の毛包に集中して作用するため、これらの部位が薄くなりやすいのがAGAの特徴です。
また、AGAは遺伝的な要因によっても発症リスクが変わることが確認されています。親族にAGAの人がいる場合、DHTに対する感受性が高まり、脱毛が進行しやすい傾向があることがわかっています。
したがって、DHTの生成を抑制することがAGAの進行を遅らせるために重要です。
ジヒドロテストステロンが毛包に与える影響と脱毛
毛包は髪の成長を支える重要な器官ですが、DHTが毛包内で作用することで、毛包自体が縮小し、髪の成長力が低下してしまいます。
このDHTの影響を受けやすい毛包は、次第に「ミニチュア化」と呼ばれる現象を起こします。ミニチュア化が進むと、太くて健康な髪が成長しにくくなり、細く短い産毛状の髪が増えていきます。
これにより、頭皮が目立ちやすくなり、薄毛が進行してしまうのです。
さらに、DHTによって毛包の栄養供給が滞ることも脱毛の一因です。毛包に必要な栄養や酸素の供給が阻害されることで、髪の成長が阻まれ、髪が抜けやすい状態になります。
このように、DHTは複数のメカニズムを通じて毛包に悪影響を与え、AGAの進行を加速させます。
AGAにおけるDHT抑制の重要性
AGA治療や予防において、DHTの過剰分泌を抑制することは重要なポイントです。DHTが毛包に与える影響を減らすことで、髪の成長サイクルを正常に保ち、脱毛の進行を遅らせることが期待されます。
DHT抑制薬であるフィナステリドやデュタステリドは、5αリダクターゼの働きを阻害し、DHTの生成を減少させることでAGAの進行を抑える効果が期待できます。
ただし、DHTを抑制する治療はすぐに効果が現れるものではなく、継続して使用することで徐々に改善が見られるケースが一般的です。また、副作用なども考慮しながら、医師の指導のもとで使用することが推奨されています。
過剰なDHTを抑制する方法
日常生活の中でDHTの過剰分泌を抑制するために有効な具体的な方法について説明します。
生活習慣の改善
生活習慣の見直しは、体内のホルモンバランスを整え、DHTの生成を自然に抑えるために有効です。特に、以下の改善が推奨されます。
- 睡眠の質を向上
毎日十分な睡眠時間を確保し、就寝前の電子機器の使用を控える。 - 適度な運動
軽い有酸素運動を週に数回行い、血行を促進する。 - ストレス管理
瞑想や趣味の時間を設け、ストレスを軽減する工夫をする。
良質な睡眠や適度な運動は、ホルモンバランスを保ち、DHTの過剰生成を防ぐ効果が期待されます。また、ストレスは男性ホルモンのバランスに悪影響を及ぼすため、ストレス管理も重要なポイントです。
これらの生活習慣を取り入れることで、体内のDHTレベルを安定させることができます。
食生活を見直す
DHTの抑制には、日々の食生活も影響を与えます。特に以下の栄養素を意識的に摂取することで、DHT生成を抑える効果が期待できます。
- 亜鉛
牡蠣や牛肉、かぼちゃの種などに豊富に含まれる。5αリダクターゼの働きを抑え、DHT生成を減少させる。 - ビタミンB群
マグロやバナナに含まれる。ホルモンバランスを整え、DHT生成を抑える効果がある。 - リコピン
トマトやスイカに多く含まれる。抗酸化作用でホルモンのバランスを保つ。
これらの栄養素を積極的に摂取することで、DHT生成を抑えるサポートが可能です。
DHT抑制薬の効果と安全性
AGAの進行を抑えるために、DHTの生成を抑制する薬剤が使用されることが一般的です。特に、フィナステリドとデュタステリドという薬剤は、DHT生成を抑制し、髪の成長サイクルを正常化する効果が期待されています。それぞれの薬剤の効果や副作用、安全に使用するための注意点について詳しく解説します。
フィナステリドとデュタステリドの効果
フィナステリドとデュタステリドは、どちらも5αリダクターゼという酵素の働きを抑制する薬剤で、DHTの生成を減らすことができます。これにより、毛包がDHTによる悪影響を受けにくくなり、AGAの進行を遅らせる効果が期待されます。
- フィナステリド
5αリダクターゼのⅡ型酵素に作用し、主に前頭部や頭頂部のDHTを抑制。 - デュタステリド
Ⅰ型とⅡ型の両方の5αリダクターゼに作用し、全体的なDHT抑制効果が強い。
フィナステリドは、AGA治療薬として広く使用されており、特に頭頂部や前頭部の薄毛改善に効果が認められています。
一方、デュタステリドはⅠ型とⅡ型両方の5αリダクターゼを抑制するため、より強力なDHT抑制効果が期待され、進行したAGAにも使用されることが多いです。患者の症状や進行度に応じて、医師が適切な薬剤を選択します。
抑制薬の副作用
DHT抑制薬には、副作用のリスクも伴います。フィナステリドやデュタステリドはホルモンに作用する薬剤であるため、特に男性ホルモンに関連する副作用が報告されています。以下は、一般的な副作用の例です。
- 性機能の低下
性欲減退や勃起不全が報告されていますが、軽度で一時的な場合が多い。 - 乳房の痛みや腫れ
ホルモンバランスの変化により、乳房に違和感を感じることがある。 - うつ症状
ごく稀に気分の落ち込みが見られることがある。
これらの副作用は、薬剤を服用することで体内のホルモンバランスが変化することによるものです。多くの場合、副作用は軽度で一時的なものですが、症状が続く場合には、医師に相談して適切な対処が必要です。
安全に使用するための注意点
フィナステリドやデュタステリドは、AGAの進行を抑制する効果が期待できる一方で、安全に使用するためには以下の注意が必要です。
- 医師の指導を受ける
処方薬であるため、自己判断での服用は避け、必ず医師の診察を受ける。 - 継続して服用する
効果を実感するまでに数ヶ月かかるため、途中で中断しないようにする。 - 副作用に注意
副作用が現れた場合は、すぐに医師に相談する。
フィナステリドやデュタステリドは効果が現れるまでに時間がかかるため、最低でも6ヶ月程度は継続して使用することが推奨されています。
また、自己判断での使用は避け、専門医による適切な処方のもとで使用することが安全な治療につながります。
まとめ
ジヒドロテストステロン(DHT)は、AGA(男性型脱毛症)の原因とされる男性ホルモンの一種です。髪の成長を妨げるだけでなく、皮脂分泌や体毛の増加にも関わっています。
DHTを効果的に抑制するためには、日常的な生活習慣の改善と、必要に応じた医薬品の使用が推奨されます。
DHTが原因で薄毛が進行している場合、AGA治療の専門医と相談し、自分に合った治療法を見つけることが重要です。正しい知識と対策を通じて、髪と健康を守るための第一歩を踏み出しましょう。
DHTやAGAについての理解を深め、適切なケアを行うことで、より健やかな髪と生活を手に入れることが期待できます。
発毛・育毛専門クリニックとしての豊富な経験と実績を持つ大阪AGA加藤クリニックで、薄毛の悩みを解決するための第一歩を踏み出しましょう。LINE予約はこちら