AGA(男性

AGAの進行速度はどれくらい?現状を測るセルフチェック方法・5年後の髪を守る方法を専門医が完全解説!

AGAの進行速度はどれくらい?現状を測るセルフチェック方法・5年後の髪を守る方法を専門医が完全解説!

「最近、枕元の抜け毛が増えた気がする」「鏡を見るたび、生え際が後退しているような…」「このままのペースで薄くなったら、数年後にはどうなってしまうんだろう?」

ご自身のAGA(男性型脱毛症)がどれくらいの速さで進むのか、その「進行速度」を心配するのは当然のことです。

しかし、AGAは一夜にして髪がなくなるような病気ではありません。AGAの進行は、多くの場合、あなたが想像するよりも緩やかです。

この記事では、AGA治療を専門とする医師の視点から、巷の噂や断片的な情報に惑わされないための医学的な真実を徹底的に解説します。

この記事で以下のことを明確に理解できるでしょう。

  • AGAが進行する速さと科学的根拠
  • あなたの進行速度を左右する要因とご自身のタイプの見極め方
  • 5年後、10年後の未来を変えるために今できる、最も効果的な対策

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AGAの治療方法については以下でまとめた記事をご覧ください。

AGAはゆっくり進行する

AGAはゆっくり進行する

「AGAはどんどん進む」というイメージから、急速な変化を恐れている方も多いかもしれません。しかし、医学的には、AGAは数ヶ月や1年といった短期間で劇的に進行するものではありません。

その進行は、数年単位でゆっくりと進むのが特徴です。AGAが目に見えて「薄くなった」と感じられるまでには、およそ5年程度の期間が一つの目安となると考えられています。

この「ゆっくりとした進行」こそが、AGAの厄介な点でもあります。変化が緩やかであるため、初期段階では自覚しにくく、「まだ大丈夫だろう」と対策を先延ばしにしてしまいがちです。

そして、明らかに薄毛が目立つようになった頃には、症状がかなり進行してしまっているケースが少なくありません。

もし、数週間や数ヶ月で急激に髪が抜ける、円形に脱毛するといった症状がある場合は、AGAではなく円形脱毛症など別の原因が考えられます。

なぜゆっくり進行するのか?髪が細くなる「毛包のミニチュア化」

AGAがゆっくりと進行する背景には、「毛包のミニチュア化」という現象があります。これは、髪の毛を作り出す器官である「毛包」が、AGAの原因物質であるDHT(ジヒドロテストステロン)の影響で徐々に小さくなっていく現象です。

健康な髪の毛は、通常2年~6年の「成長期」を経て太く長く成長します。しかし、AGAを発症すると、この成長期が数ヶ月~1年程度に短縮されてしまいます。

  1. DHTが毛包に作用し、髪の成長期を短縮させる
  2. 成長期が短いため、髪が十分に成長しきれない
  3. 細く短い毛(軟毛)のまま抜け落ちるようになる

上記のサイクルが繰り返されるたびに毛包はさらに小さくなり、生えてくる髪もより細く、弱々しくなる。

このように、一本一本の髪が時間をかけて徐々に細くなっていく「ミニチュア化」がAGAによる薄毛の正体です。だからこそ、進行は急激ではなく、年単位の時間をかけてゆっくりと進んでいくのです。

あなたのAGAは速い?遅い?進行速度を決める3つの鍵

あなたのAGAは速い?遅い?進行速度を決める3つの鍵

AGAの進行速度には個人差があり、そのスピードを左右するいくつかの鍵が存在します。ここでは、その3つの主要な要因を解説します。

遺伝的素因

AGAの進行速度の根本を決定づける最も大きな要因は、遺伝です。具体的には、以下の2つの遺伝的素因が深く関わっています。

  • 5αリダクターゼの活性度
  • 男性ホルモン受容体の感受性

5αリダクターゼは、男性ホルモンの一種であるテストステロンをAGAの直接的な原因物質であるDHTに変換する酵素です。5αリダクターゼの活性度が遺伝的に高い人はDHTが生成されやすく、AGAが進行しやすい傾向にあります。

DHTを受け取る「アンテナ」の役割を果たすのが、毛包に存在する男性ホルモン受容体です。この受容体の感受性が遺伝的に高い人はわずかなDHTにも強く反応してしまい、毛包のミニチュア化が進みやすくなります。

これらの遺伝的素因は、いわば「車のエンジン性能」のようなものです。生まれ持った設計図によって、AGAが進行するポテンシャル(最大速度)がある程度決まっているのです。

発症年齢

「20代など若いうちに発症すると進行が速い」という話をよく耳にします。これは多くの臨床現場で観察される傾向ですが、年齢そのものが直接的な原因というわけではありません。

この現象は、若い世代特有の環境要因が、遺伝的な素因を加速させていると考えるのが妥当です。

20代は、DHTの元となるテストステロンの分泌が最も活発な時期です。豊富な材料(テストステロン)と活発な酵素(5αリダクターゼ)が揃うことでDHTの生産が促進され、AGAの進行が早まる可能性があります。

さらに、生活習慣の乱れやストレスは、若い世代でより顕著に見られる傾向があります。これらの要因が重なることで、進行速度が増すと考えられます。

遺伝的な素因が強い人が若い時期に発症した場合、その進行は速くなる傾向があります。

生活習慣とストレス

遺伝や発症年齢といった自分ではコントロールしにくい要因に加え、日々の生活習慣もAGAの進行速度に影響を与えます。これらは頭皮環境を悪化させ、薄毛の進行を「加速」させる要因となり得ます。

  • 栄養バランスの乱れ: 髪の主成分であるタンパク質や、その合成を助ける亜鉛、ビタミン類が不足すると健康な髪の成長が妨げられます。
  • 睡眠不足: 睡眠中に分泌される成長ホルモンは髪の毛を含む細胞の修復や成長に不可欠です。
  • 過度なストレス: ストレスは自律神経のバランスを乱し、血管を収縮させます。これにより頭皮の血行が悪化し、毛包に十分な栄養が届かなくなります。
  • 不適切なヘアケア: 爪を立ててゴシゴシ洗う、洗浄力の強すぎるシャンプーを使う、すすぎ残しがあるといった行為は頭皮にダメージを与え、炎症や抜け毛の原因となります。
  • 喫煙: 喫煙は血管を収縮させ、頭皮の血行を著しく悪化させます。
  • 過度な飲酒: 過度な飲酒は、アルコールの分解過程で髪に必要な栄養素を消費してしまいます。

これらの要因は、いわばAGAの進行に「追い打ち」をかける存在です。遺伝的な素因が同じでも、生活習慣によって進行速度に差が出る可能性があることを覚えておくべきです。

AGA進行度セルフチェック【ハミルトン・ノーウッド分類】

AGA進行度セルフチェック【ハミルトン・ノーウッド分類】

AGAの進行度を測る世界的な基準として、「ハミルトン・ノーウッド分類」というものがあります。これは医師が診断の際に用いるものですが、ご自身の状態をセルフチェックするのにも役立ちます。

AGAの進行パターンは、主に以下の3つに分けられます。

  • M字型: 額の左右の生え際(そりこみ部分)から後退していくタイプ。
  • O字型: 頭頂部(つむじ周辺)から円形に薄くなっていくタイプ。
  • U字型: 生え際全体が後退していくタイプ。

これらのパターンがどの程度進行しているかを、大きく7つのステージで評価します。

さらに、もともとは欧米人向けのハミルトン・ノーウッド分類を日本人向けにアレンジして、頭頂部の薄毛(Vertex)や前頭部の後退がより進んだ状態(a型)など詳細なサブタイプに分類することで、より正確に状態を把握できます。以下の表を参考に、ご自身の状態がどの段階に近いかを確認してみましょう。

進行度

パターンと特徴

この段階の人の主な悩み

治療のポイント

ステージⅠ

Ⅰ型
AGAの初期症状。生え際がわずかに後退しているが、薄毛とは認識されない状態

   

「昔より額が広くなったかな?」と感じる程度

ステージⅡ

Ⅱ型
生え際の後退が目立ち始める

Ⅱa型
Ⅱ型に加え、前頭部の薄毛が進行する。

Ⅱ vertex
Ⅱ型の状態に加え、頭頂部の薄毛がO型に進行し始める。

おでこを出す髪型に抵抗を感じ始める
頭頂部も気になりだす(vertexの場合)

進行予防が中心。早期に治療を開始することで現状維持が十分に可能。

ステージⅢ

Ⅲ型
生え際がM字に後退し、髪全体のボリュームも減少し始める

Ⅲa型
Ⅲ型よりさらに前頭部の薄毛が進行する

Ⅲ vertex
Ⅲ型の状態に加え、頭頂部の薄毛がO型に進行し、頭皮の露出が目立ち始める

「M字ハゲ」が明確になり、髪型がかなり制限される
前からも後ろからも薄毛が気になり、人目が気になる(vertexの場合)

進行抑制に加え、軽度の発毛を目指す
治療効果が出やすい段階
内服薬と外用薬の併用が効果的

ステージⅣ

Ⅳ型
生え際の後退がさらに進み、頭頂部の薄毛もはっきりと広がる

Ⅳa型
前頭部の薄毛がさらに進行し、M字の中心部分も薄くなり始める

 

M字部分とO字部分の間の毛髪も薄くなり始め、帽子が手放せなくなる

進行を食い止め、残っている毛髪を守ることが最優先
根気強い治療が必要

ステージⅤ

Ⅴ型
生え際と頭頂部の薄毛部分が繋がりそうになる全体的にかなり薄い印象

Ⅴa型
Ⅳa型よりさらに前頭部から頭頂部にかけての薄毛が進行する

 

隠すことが困難になり、精神的なストレスが大きくなる。

目標は進行を抑えることと、可能な範囲での毛量回復。

ステージⅥ

Ⅵ型
前頭部と頭頂部の薄毛部分が完全に繋がり、側頭部と後頭部のみに髪が残る状態

   

どのような髪型をしても薄毛を隠すことができず、他人の視線が常に気になる。治療を諦めかけている。

治療の選択肢は限られるが、進行を完全に止めることや、植毛などの外科的治療も視野に入る段階。

ステージⅦ

Ⅶ型
最も進行した状態
側頭部と後頭部の髪の毛も細く、少なくなっている

   

治療による改善は難しいのではないかと感じている

毛包が活動を停止している可能性が高く、薬物治療での回復は困難
植毛が主な選択肢となる

このセルフチェックはあくまで目安です。正確な診断は、専門のクリニックで医師の診察を受ける必要があります。しかし、ご自身の状態を客観的に把握することは、過度な不安を和らげ、次の一歩を踏み出すための大切な準備となります。

もし何もしなかったら?―5年後の未来を守る

もし何もしなかったら?―5年後の未来を守る

AGAの最も恐ろしい特徴は、「何もしなければ確実に進行し続ける」という点です。自然に治ることはなく、放置すれば薄毛は着実に広がっていきます。

では、もしあなたが今、何も対策を講じなかった場合、5年後にはどのような未来が待っているのでしょうか。

毛包が死ぬと復活は不可能

重要なのは、「毛包の死滅」というタイムリミットの存在です。AGAの進行によってミニチュア化が進み続けた毛包は、やがて髪の毛を作り出す能力を完全に失い、活動を停止してしまいます。

一度死滅してしまった毛包を、現在の医療技術で復活させることは極めて困難です。

つまり、AGA治療には「手遅れ」の状態が存在するのです。治療の効果は、毛包がまだ生きている初期~中期段階の方が格段に高く、進行すればするほど治療の選択肢は限られ、回復も難しくなっていきます。

このシミュレーションは、あなたを怖がらせるためにあるのではありません。「まだ大丈夫」という油断が、5年後に大きな後悔に繋がる可能性があるという事実を知っていただくためです。

未来の選択肢を狭めないために、行動を起こすなら「今」が最も効果的である、ということを論理的にご理解いただくことが目的です。

AGAの進行にブレーキをかける選択肢

AGAの進行にブレーキをかける選択肢

AGAの進行をただ見ているだけではありません。科学的根拠に基づいた有効な対策が存在します。

生活習慣の改善はもちろん重要ですが、遺伝が主な原因であるAGAの進行を根本的に食い止めるには、医学的な治療が不可欠です。日本の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」でも強く推奨されている治療法を紹介します。

今すぐ始められる生活習慣の見直し

まず、AGAの進行を加速させないための「土台作り」として、生活習慣を見直すことが重要です。これらはAGAを治すものではありませんが、頭皮環境を整え、治療効果を最大限に引き出すために不可欠な「守りのケア」です。

バランスの取れた食事を心がける

髪の主成分である「タンパク質」(肉、魚、大豆製品)、髪の成長を助ける「亜鉛」(牡蠣、レバー、赤身肉)、頭皮の血行を促進する「ビタミンE」(ナッツ類、アボカド)などを意識的に摂取しましょう。

質の良い睡眠を確保する

毎日6~8時間の睡眠時間を確保し、特に髪の成長ホルモンが多く分泌されると言われる夜10時~深夜2時の間は眠っている状態が理想です。就寝前のスマートフォン操作は、睡眠の質を低下させるため控えましょう。

ストレスを上手に発散する

ウォーキングやジョギングなどの適度な運動は、血行を促進し、ストレス解消にも効果的です。趣味に没頭する時間を作るなど、自分なりのリフレッシュ方法を見つけましょう。

正しいヘアケアを実践する

シャンプーは指の腹で優しくマッサージするように洗い、すすぎ残しがないように徹底します。洗髪後は、雑菌の繁殖を防ぐため、ドライヤーでしっかりと根本から乾かすことが大切です。

内服薬治療(フィナステリド・デュタステリド)

内服薬治療(フィナステリドデュタステリド)は、AGAの進行を「止める」ための中心的な治療です。5αリダクターゼの働きを阻害し、原因物質であるDHTの生成を抑制します。

これにより、乱れたヘアサイクルが正常化し、抜け毛が減り、髪の毛が太く成長するようになります。

効果を実感するまでには、通常3ヶ月から6ヶ月程度の継続服用が必要です。

自己判断で海外から個人輸入した薬を使用することは、偽造品や健康被害のリスクが非常に高いため、絶対に避けるべきです。

外用薬治療(ミノキシジル)

外用薬治療(ミノキシジル)は、髪の毛を「生やす」ことを促進する治療です。頭皮に直接塗布することで、毛包周辺の血流を改善し、毛母細胞を活性化させる働きがあります。

内服薬と併用することで、進行抑制と発毛促進の両面からアプローチでき、より高い効果が期待できます。

注入治療(メソセラピーなど)

注入治療(メソセラピーなど)は、より積極的に発毛を促したい場合に用いられる治療法です。発毛に有効な成分(成長因子など)を、注射や特殊な機器を使って頭皮に直接注入します。

内服薬や外用薬と組み合わせることで、治療効果をさらに高めることが期待できます。

なぜ早期の専門クリニック相談が「最善の一手」なのか

なぜ早期の専門クリニック相談が「最善の一手」なのか

早期に専門クリニックへ相談することこそが、時間的にも費用的にも最も合理的で「コストパフォーマンスの高い選択」なのです。

治療効果が最も高い時期を逃さないため

AGA治療は、毛包がまだ生きている初期段階で始めるほど高い効果が期待できます。髪の毛を「維持・回復」させるコストと労力は、完全に失われた毛包を「再生」させる(これは現状ほぼ不可能です)よりもはるかに小さいのです。

早期に治療を開始すれば、比較的安価な内服薬だけで進行を食い止められる可能性も高まります。治療を先延ばしにすることは、より高額で複雑な治療が必要になるリスクを高めることに他なりません。

自己判断のリスクを避け、最適な治療法を知るため

セルフチェックは有効ですが、あなたの薄毛が本当にAGAなのか、進行度はどのレベルなのか、そしてどの治療法が最適なのかを正確に判断できるのは専門の医師だけです。

他の脱毛症の可能性を鑑別し、あなたの体質やライフスタイル、進行度に合わせた、最も効果的で安全な治療プランを提案してくれます。

無駄な遠回りをせず、最短距離でゴールを目指すための羅針盤を得ることができるのです。

理由3:「無料カウンセリング」で納得してから始められるため

多くのAGA専門クリニックでは、初回のカウンセリングを無料で行っています。これは、あなたが治療を受けるかどうかを決める前に十分な情報を得て、納得するための機会です。

無料カウンセリングでは、一般的に以下のようなことが行われます。

  • 専門家による頭皮の状態チェック(マイクロスコープなど)
  • あなたの悩みや希望のヒアリング
  • AGAのメカニズムや治療法の詳しい説明
  • 具体的な治療プランと費用の明確な提示

この場で無理な勧誘をされることはありません。まずは話を聞くだけでも、あなたの不安は大きく軽減されるはずです。リスクなく、専門家の意見を聞けるこの機会を利用しない手はありません。

まとめ

AGAの進行速度に関する不安は、その正体を知ることで具体的な対策へと変えることができます。

本記事でお伝えした重要なポイントを振り返りましょう。

  • AGAの進行は急激ではなく、年単位でゆっくりと進む。
  • 進行速度は「遺伝」を土台に、「発症年齢」や「生活習慣」が影響する。
  • 放置すれば確実に進行し「手遅れ」になる可能性があるため、早期対策が何よりも重要。

あなたのその不安は、決して一人で抱え込む必要はありません。

5年後、10年後のあなたが、髪のことで悩むことなく、自信に満ちた毎日を送っている。その未来は、今日のあなたの小さな一歩から始まります。

この記事を読んで、AGA治療についてもう少し詳しく知りたい、あるいはご自身の状態について専門医に相談してみたいと思われた方は大阪AGA加藤クリニックのカウンセリングに足を運んでみてください。

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