アボルブとは?ザガーロとの重要な違い・安全で低費用な治療方法の選び方を専門家が徹底解説!

薄毛の悩みを解決しようと情報を集める中で、「アボルブ」という薬の名前を初めて耳にした方もいらっしゃるかもしれません。「AGAに効果があるらしいけれど、一体どんな薬なんだろう?」「ザガーロと何が違うの?」といった疑問や、副作用への不安を感じているのではないでしょうか。
この記事では、AGA治療を専門とする立場から、アボルブという薬の正体、その効果の仕組み、そして最も重要なザガーロとの違いについて専門医の立場から徹底的に解説します。この記事を最後まで読めば、アボルブに関する全ての疑問が解消され、あなた自身が納得して、安全かつ効果的な薄毛治療への第一歩を踏み出すための知識が身につきます。
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- アボルブとは?
- デュタステリドがAGAの根本原因DHTを強力にブロックする仕組み
- 2種類の5αリダクターゼ(Ⅰ型・Ⅱ型)両方に作用する特徴
- アボルブとザガーロの重要な違い:同じ成分なのになぜ?
- 承認されている「効能・効果」の違いが全て
- 「適応外使用」のリスク:副作用被害救済制度の対象外に
- なぜ一部でアボルブが処方される?
- アボルブ個人輸入の危険性と専門クリニックの価値
- 絶対に避けるべき「個人輸入」に潜む4つの重大リスク
- なぜ医師の診察が不可欠なのか?安全な治療のための第一歩
- AGA専門クリニックが提供する価値:正しい薬を、正しく、安心して続けるために
- AGA治療にかかる費用は?ジェネリック医薬品(AV/ZA)の価格も解説
- 先発薬(アボルブ/ザガーロ)とジェネリックの価格相場
- 「ZA」を選ぶ賢さ:コストを抑えつつ安全性を確保する方法
- まとめ
アボルブとは?
アボルブ(製品名:アボルブカプセル0.5mg)は、有効成分としてデュタステリドを含有する医療用医薬品です。製造販売元は、世界的な製薬企業であるグラクソ・スミスクライン社(GSK)です。
ここで非常に重要な点は、アボルブが日本国内で承認された目的は、AGA(男性型脱毛症)の治療ではなかったという事実です。アボルブは、もともと前立腺肥大症の治療薬として開発され、2009年に承認されました。後に、このデュタステリドという成分に優れた発毛効果があることが判明し、AGA治療薬としての開発が進められることになります。この背景が、後述する「ザガーロ」との関係を理解する上で鍵となります。
デュタステリドがAGAの根本原因DHTを強力にブロックする仕組み
アボルブの有効成分デュタステリドが、なぜ薄毛に効果を発揮するのか。その仕組みを理解するためには、まずAGAがなぜ起こるのかを知る必要があります。
AGAは、男性ホルモンの一種である「テストステロン」が、「5αリダクターゼ(5α還元酵素)」という酵素の働きによって、より強力な「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換されることが主な原因です。
このDHTが髪の毛の根元にある毛乳頭細胞の受容体と結合すると、髪の成長を妨げる信号が出され、髪の成長期が短くなってしまいます。その結果、髪の毛は太く長く成長する前に抜け落ち、細く短い毛ばかりになり、地肌が目立つようになるのです。
デュタステリドの役割は、この5αリダクターゼの働きを阻害することにあります。つまり、AGAの根本原因であるDHTが作られるプロセスそのものをブロックするのです。
これにより、ヘアサイクルが正常化し、抜け毛が減り、髪が本来の寿命を全うして太く長く成長できるようになります。
2種類の5αリダクターゼ(Ⅰ型・Ⅱ型)両方に作用する特徴
さらに重要なのは、AGAの原因となる5αリダクターゼには「Ⅰ型」と「Ⅱ型」の2種類が存在するということです。
- Ⅱ型5αリダクターゼ: 主に前頭部や頭頂部の毛乳頭細胞に存在し、AGAの直接的な引き金とされています。
- Ⅰ型5αリダクターゼ: 側頭部や後頭部を含め、全身の皮脂腺に広く分布しています。
デュタステリドの最大の特徴は、このⅠ型とⅡ型の両方の5αリダクターゼを阻害できる点にあります。
後ほど比較するフィナステリド(プロペシアの有効成分)がⅡ型のみを阻害するのに対し、デュタステリドはより広範囲に作用し、強力にDHTの生成を抑制することができるのです。これが、デュタステリドが高い発毛効果を持つ理由の一つです。
アボルブとザガーロの重要な違い:同じ成分なのになぜ?
アボルブについて調べる上で最も混乱しやすく、そして最も重要なポイントです。アボルブとザガーロは、有効成分も製造会社も同じなのに、なぜ二つの名前で存在し、明確に区別されるのでしょうか。
承認されている「効能・効果」の違いが全て
結論から言うと、アボルブとザガーロは、有効成分「デュタステリド0.5mg」を含み、同じGSK社が製造する中身は全く同じ薬です。
では何が違うのか。それは、厚生労働省によって承認されている「効能・効果」(=使用目的)が異なるという、純粋に規制上・法律上の違いです。
- アボルブ: 「前立腺肥大症」の治療薬として承認
- ザガーロ: 「男性型脱毛症(AGA)」の治療薬として承認
もともと前立腺肥大症の薬(アボルブ)として使われていたデュタステリドに発毛効果が見られたため、改めてAGA治療薬として臨床試験を行い、2015年に「ザガーロ」という新しい名前で承認を取得した、という経緯があります。
「適応外使用」のリスク:副作用被害救済制度の対象外に
この「承認された効能・効果」の違いが、なぜそれほど重要なのでしょうか。それは、万が一の健康被害が起きた際のセーフティネットに関わるからです。
アボルブをAGA治療目的で服用することは、国が承認した目的以外で薬を使う「適応外使用」にあたります。そして、適応外使用によって重篤な副作用が発生した場合、「医薬品副作用被害救済制度」の対象外となってしまうのです。
この制度は、医薬品を正しく使用したにもかかわらず発生した重い健康被害に対して、医療費や障害年金などを給付する公的な仕組みです。つまり、AGA治療のためにアボルブを服用して万が一の事態が起きても、この公的な救済措置は受けられず、すべてのリスクと費用を自己負担で負わなければならないことを意味します。
なぜ一部でアボルブが処方される?
では、なぜ一部のクリニックではAGA治療にアボルブを処方することがあるのでしょうか。その主な理由はコストです。アボルブの方が、AGA治療薬として承認されているザガーロの先発品よりも薬価がわずかに安い場合があるためです。
現在では、アボルブとザガーロの双方にジェネリック医薬品(後発医薬品)が存在します。ここで重要なのが、ジェネリック医薬品の名前の末尾についている記号です。
- デュタステリドカプセル「AV」: アボルブのジェネリック
- デュタステリドカプセル「ZA」: ザガーロのジェネリック
この区別を理解することが極めて重要です。AGA治療のためにデュタステリドを服用する際は、先発品の「ザガーロ」またはジェネリック医薬品の「ZA」と記載のあるものを選択することが、国の承認を受けた適切な治療であり、万が一の際のセーフティネットを確保する唯一の方法なのです。
この表が示す通り、わずかな価格差のために、治療の安全性と公的な補償を失うリスクを冒すべきではありません。当クリニックを含めてほとんどのクリニックが、AGA治療にはザガーロまたはその正規ジェネリック(ZA)のみを処方するのは、患者様の安全を最優先に考えているからです。
アボルブ個人輸入の危険性と専門クリニックの価値
デュタステリドによる治療を決意したとき、どのように薬を手に入れるべきか。この選択が、治療の成否と安全性を大きく左右します。結論から言えば、医師の監督下で、正規の医薬品を使用することが唯一の正しい道です。
絶対に避けるべき「個人輸入」に潜む4つの重大リスク
インターネット上では、海外からAGA治療薬を安価に購入できる「個人輸入代行サイト」が見受けられます。手軽さや価格の安さに惹かれるかもしれませんが、そこには計り知れないリスクが潜んでいます。
- 偽造品・粗悪品のリスク: 個人輸入で入手した薬には、有効成分が全く入っていなかったり、逆に過剰に含まれていたり、さらには健康に有害な不純物が混入しているケースが後を絶ちません。見た目では本物と区別がつかず、効果がないばかりか、深刻な健康被害につながる恐れがあります。
- 健康被害のリスク: 医師の診察なしに薬を服用することは、非常に危険です。あなたの体質や健康状態にその薬が合っているかどうかの判断ができず、副作用が出た場合も適切な対処ができません。
- 救済制度の対象外: 個人輸入した医薬品で健康被害が生じても、日本の「医薬品副作用被害救済制度」は一切適用されません。すべてが自己責任となります。
- 金銭的・法的リスク: 注文した商品が届かない、税関で没収される、クレジットカード情報が悪用されるといったトラブルも報告されています。
これらのリスクを考えると、個人輸入は「安価な治療法」ではなく、「危険な賭け」に他なりません。
なぜ医師の診察が不可欠なのか?安全な治療のための第一歩
専門クリニックで医師の診察を受けることは、単に薬をもらうためだけの手続きではありません。安全で効果的な治療を行うための、不可欠なプロセスです。
- 正確な診断: あなたの薄毛が本当にAGAなのか、他の脱毛症の可能性はないかを専門家が診断します。
- 健康状態の確認: 特に肝機能など、デュタステリドを安全に服用できる健康状態であるかを確認します。
- 適切な薬剤選択: あなたの症状の進行度やライフスタイル、懸念点などを考慮し、最適な治療薬(デュタステリドかフィナステリドかなど)を提案します。
- 副作用の管理: 治療開始後の経過を観察し、万が一副作用が出た場合にも迅速かつ適切に対応します。
医師は、あなたの治療のパートナーであり、安全な航海を導くナビゲーターなのです。
AGA専門クリニックが提供する価値:正しい薬を、正しく、安心して続けるために
AGA専門クリニックを利用する価値は、以下の点に集約されます。
- 医薬品の信頼性: 厚生労働省に承認された100%国内正規品(ザガーロやその「ZA」ジェネリック)のみを処方するため、品質と安全性が保証されています。
- 専門的な知見: AGA治療に特化した医師が、豊富な経験と最新の知見に基づき、あなたに最適な治療プランを立案します。
- 継続的なサポート: 治療は長期間にわたります。その間の不安や疑問にいつでも寄り添い、心身ともにサポートします。
- 複合的なアプローチ: 必要に応じて、ミノキシジルなどの外用薬や他の治療法を組み合わせることで、より高い効果を目指すことも可能です。
目先の安さでリスクを取るのではなく、専門家のサポートという「安心」とともに、確実な一歩を踏み出すことが、薄毛の悩みから解放されるための最も賢明な選択です。
AGA治療にかかる費用は?ジェネリック医薬品(AV/ZA)の価格も解説
治療を継続する上で、費用は非常に重要な要素です。ここでは、デュタステリド治療にかかる費用の現実的な相場について、透明性をもってお伝えします。
先発薬(アボルブ/ザガーロ)とジェネリックの価格相場
デュタステリド治療の費用は、どの薬を選択するかによって大きく異なります。以下に一般的な月額費用の相場を示します。
- 先発薬「ザガーロ」: 9,500円~12,000円程度
- ジェネリック「デュタステリドZA」: 4,300円~7,000円程度
- 参考:先発薬「アボルブ」(適応外使用): 7,000円~8,000円程度
この価格を見てわかる通り、AGA治療薬として承認されているザガーロのジェネリック(ZA)は、アボルブに比べて大幅に費用を抑えることが可能です。
「ZA」を選ぶ賢さ:コストを抑えつつ安全性を確保する方法
この記事で解説してきた情報を総合すると、コストを重視しつつも安全性を決して妥協したくない方にとって、最適な選択肢は明らかです。それは、ザガーロのジェネリック医薬品である「デュタステリドZA」を選ぶことです。
「デュタステリドZA」は、先発薬ザガーロと全く同じ有効成分・効果を持ちながら、価格は半分近くに抑えられます。そして最も重要なのは、アボルブ(AV)とは異なり、AGA治療薬として国に承認されているため、万が一の副作用の際にも「医薬品副作用被害救済制度」の対象となるという点です。
「デュタステリドZA」は、効果・コスト・安全性の三拍子が揃った、最も合理的で賢明な選択肢と言えるでしょう。個人輸入のような危険な賭けに出る必要は全くありません。
まとめ
今回は、AGA治療薬「アボルブ」について、その正体からザガーロとの決定的な違い、効果、副作用、そして費用まで、専門的な視点から詳しく解説しました。
アボルブの有効成分デュタステリドは、AGAの原因であるDHTを強力にブロックし、ガイドラインでも最高評価を受ける非常に効果の高い治療薬です。
しかし、アボルブとザガーロの唯一の違いは「国が承認した使用目的」です。AGA治療にはAGA治療薬として承認されていないアボルブではなく、ザガーロ、またはそのジェネリック「デュタステリドZA」を選ぶことが、万が一の副作用の際に公的な救済制度で守られるための絶対条件です。
個人輸入は偽造品や健康被害のリスクが極めて高く、絶対に避けるべきです。専門クリニックで医師の管理のもと、承認された医薬品を使用することが、コストを抑えつつ安全と効果を両立させる最も賢明な方法です。
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よくある質問
- デュタステリドとフィナステリドは、どちらから始めた方が良いですか?
一般的には、副作用のリスクがわずかに低いとされるフィナステリドから治療を開始し、効果が不十分な場合や、特におでこの生え際(M字部分)の薄毛が気になる場合に、より強力なデュタステリドへの切り替えを検討するケースが多いです。ただし、最初からデュタステリドが適していると判断される場合もあります。どちらが最適かは、医師があなたの症状や健康状態を診察した上で判断しますので、まずは専門医にご相談ください。
- アボルブを服用すると、前立腺がんの検査(PSA検査)に影響はありますか?
はい、影響があります。デュタステリドは、前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSA値を約50%低下させることが知られています。そのため、検査を受ける際には、デュタステリドを服用していることを必ず医師に伝えてください。申告しないと、本来の値を誤って解釈し、前立腺がんの発見が遅れるリスクがあります。