「フィナステリドを1年以上飲んでいるのに、頭頂部の透け感が変わらない」と感じ、メソセラピー(注入治療)を追加するか迷っている方も少なくないのではないでしょうか?

メソセラピーは内服薬の代わりではなく上乗せの治療で、変化の兆しは3ヶ月前後、判定は6ヶ月前後が目安とするのが普通です。

この記事ではAGA治療に長く携わってきた医師としての知見と日本皮膚科学会のガイドラインをもとに、メソセラピーと内服薬との違い、効果を実感するまでの期間と回数、やめた後の持続期間、効果が出にくい人の条件も取り上げます。

大阪AGA加藤クリニックでの実際の治療例:「PRP療法+幹細胞培養上清液療法+「Pro Hair+(プロヘアープラス)」内服薬治療を開始されてから、3ヶ月経過したお写真」

この記事で説明する内容は?

メソセラピーのAGA治療効果は内服薬の効果と違う?

メソセラピーは、残っている毛包に発毛を後押しする成分を直接届ける治療です。内服薬とは役割が違うため、どちらか一方を選ぶものではありません。

ここでは効果の違いに絞り解説します。

メソセラピーの仕組みや使う成分、副作用についてはメソセラピーの基本を解説した記事にまとめています。

メソセラピーと内服薬がAGA治療で果たす役割の違い

メソセラピーと内服薬の違いは、働きかける場所と目的にあります。

内服薬は体の中からDHT(ジヒドロテストステロン)の産生を抑え、髪の成長期が短くなるのを防ぎます。メソセラピーは薄い部分の頭皮に成長因子やペプチドを注入し、弱った毛包の発毛を局所的に後押しします。

4つの軸で比べると、違いは次のとおりです。

比較項目 メソセラピー 内服薬(フィナステリド・デュタステリド)
働きかける場所 注入した部分の頭皮 頭皮全体の毛包
主な役割 残っている毛包の発毛を後押しする 抜け毛の進行を抑える
効果判定の目安 6ヶ月前後 6ヶ月以上
やめた後の経過 上乗せした分が徐々に落ち着く AGAの進行が再び始まる

まとめると、内服薬は髪を減らさないための治療、メソセラピーは髪を増やす側へ押し上げる治療です。

内服で伸び悩んでいる方が注入を検討するのは、減らさない段階から増やす段階へ進みたいという意味で理にかなった流れといえます。

メソセラピーだけでは内服薬の代わりにならない理由

メソセラピーだけでは、内服薬の代わりになりません。注入治療だけでは、AGAの原因であるDHTの働きを止められないためです。

DHTが毛乳頭細胞の受容体に結びつくと、髪の成長期が短くなります。この状態が続けば、注入で太くなった髪も早く抜け、次に生える髪はまた細くなります。

栓を抜いたまま浴槽に水を足すようなもので注入の成果がたまっていきません。

診察で「メソセラピーを始めたら薬はやめてもいいですか」と聞かれることがあります。

答えはいいえです。

メソセラピーを検討するときは、内服で進行が抑えられているかを確かめることが出発点になるからです。

内服薬の種類と働きの基礎はAGAの内服薬の種類と効果をまとめた記事で確認できます。

日本皮膚科学会のガイドラインでメソセラピーの効果はどう評価されている?

日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」では、メソセラピーを含む成長因子の導入は、根拠が十分ではないため現時点では勧められないため推奨度C2です。

同じガイドラインで推奨度Aとされているのは、フィナステリド内服、デュタステリド内服、ミノキシジル外用です。注入治療は、薬ほど大規模な臨床試験が積み重なっていないのが現状です。

この評価をお伝えすると、がっかりされる方もいます。それでも私は、根拠の強さを知ったうえで内服の土台に足す上乗せとして使うのが誠実な位置づけだと考えています。

単独で頼る治療としては勧めませんが、内服で進行を抑えられている方の次の選択肢として検討する価値はあります。

内服薬とメソセラピーの組み合わせを医師の頭皮診察で決めるときの判断基準

内服薬とメソセラピーの組み合わせは、進行が抑えられているかを確かめてから決めるのが基本です。抜け毛が減っていない段階なら、注入治療を追加するより内服の見直しが先になります。

判断の材料になるのは、次の3つです。

  • 抜け毛の本数と太さの変化
  • 産毛が残っているかどうか
  • 薄毛の部位と範囲

大阪AGA加藤クリニックでは、医師がマイクロスコープで頭皮を確認し、注入剤の種類と内服の内容を合わせて決めています。注入治療は、ペプチド系の注入剤DR.CYJ Hair Fillerを用意しています。

ほかにも幹細胞培養上清液、PRP・VFD療法、SDHG療法®から選べます。内服は、処方パターン300以上のオーダーメイド内服薬PRO HAIR+で量と成分を調整します。

注入剤の選択肢が複数あれば、頭皮の状態や予算に合わせて選べます。たとえば、初めての注入は1回あたりの費用を抑えやすいペプチド系から始め、経過を見て次を考えるという進め方もできます。

大阪AGA加藤クリニックでの実際の治療例:「SDHG療法(自己真皮毛包細胞移植)」

 

AGAのメソセラピーの効果を実感できるまでの期間と回数の目安は?

AGAのメソセラピーは、2〜4週間に1回の間隔で4〜8回ほど受けるのが一般的な目安です。変化の兆しが出るのは3ヶ月前後、効果を判定するのは6ヶ月前後になります。

髪が生え変わるヘアサイクルには数ヶ月かかるため、すぐには結果が見えません。回数と時期には個人差があることを前提に以下で解説します。

効果を実感するまでの集中期にメソセラピーを受ける間隔と回数の目安

効果を実感するまでの集中期は、2〜4週間に1回、合計4〜8回が一般的な目安です。期間にするとおよそ2〜6ヶ月になります。

集中期に間隔を詰めるのは、注入した成分が頭皮で働く期間が限られると考えられているためです。成長期に入りかけた毛包へ続けて働きかけることで変化を確かめやすくなります。

回数と間隔の決め方は、医療機関によって異なります。海外の研究でも、メソセラピーの注入回数や間隔には標準的な手順がまだ定まっていません。

そのため、何回で効果が出ると言い切ることはできません。4〜8回は、変化があるかどうかを見極めるための区切りと考えてください。

メソセラピー開始から1〜2ヶ月目に起きる頭皮と抜け毛の変化

メソセラピー開始から1〜2ヶ月目は、見た目の変化がまだ小さい時期です。この時期に注目したいのは、髪の量よりも抜け毛の質です。

髪には、伸び続ける成長期、成長が止まる退行期、抜け落ちるのを待つ休止期があります。休止期は3〜4ヶ月ほど続くため、注入した直後に髪が目に見えて増えることはありません。

この時期に目安になるのは、次のような変化です。

  • 抜け毛に混じる細く短い毛の減少
  • シャンプー時の抜け毛の本数
  • 髪を触ったときの根元の感触

はっきりした変化を感じなくても、この段階で中断する必要はありません。効果の判定は、もっと後の時期に行います。

メソセラピー開始から3〜4ヶ月目に髪のハリやコシが変わり始めることが多い

3〜4ヶ月目は、髪のハリやコシに変化が出始める時期です。休止期を終えた毛包から新しい髪が伸び、表に出てくるためです。

髪が伸びるのは1ヶ月に1cm前後です。そのため最初に気づくのは、量よりも手触りの変化になります。根元が立ちやすくなった、セットが決まりやすくなったと話す患者さんが増えてくるのも、この時期です。

鏡に映る変化は、毎日見ている本人ほど気づきにくいものです。私の診療でも、ご本人は変わらないと思っていたのに、3ヶ月前の写真と並べて初めて違いに気づく方が多くいらっしゃいます。

AGAのメソセラピーを6ヶ月続けても変化がないときに治療を見直す基準

AGAのメソセラピーを6ヶ月続けても変化がなければ、治療の組み立てを見直す時期です。6ヶ月を区切りにするのは、ヘアサイクルが一巡し、変化を写真で比べられるようになるためです。

内服薬も同じ考え方をします。フィナステリドとデュタステリドは半年以上の内服前後の写真を比べて継続を判断することが多いです。

集中期の回数を終えても変化が乏しい方に、私は同じ注入を漫然と続けることをおすすめしません。

注入剤を変えるのか、内服を見直すのか、植毛を含めて考えるのかを、この時点で医師と相談するのが現実的です。

AGA治療全体で効果が出ないときの原因は、治療効果を実感できないときの見直し方で詳しく解説しています。

大阪AGA加藤クリニックでは、治療開始時に経過記録用の写真を撮影し、マイクロスコープ診察で頭皮の変化を確認しています。医療ローンの提案はしておらず、治療開始後の再診料は無料です。途中で方針を変えたいときも、気兼ねなく相談できます。

大阪AGA加藤クリニックでの実際の治療例:「40代/男性 男性用総合発毛治療薬 Pro Hair+ PRP毛髪再生治療/PRPGH」

大阪AGA加藤クリニックでの実際の治療例:「40代/男性 男性用総合発毛治療薬 Pro Hair+ PRP毛髪再生治療/PRPGH」

 

AGAのメソセラピーの効果はやめた後どのくらい持続する?

メソセラピーをやめた後も内服薬を続けていれば、得られた髪は保ちやすくなります。内服薬もやめると、AGAは再び進行し、髪は少しずつ治療前の状態へ戻っていきます。

効果の持続期間を左右するのは、メソセラピーをやめるかどうかより、内服を続けるかどうかです。

効果を確認した後にメソセラピーの間隔を空けて続けるときの目安

効果を確認した後の維持期は、1〜2ヶ月に1回ほどに間隔を空けるのが一般的な目安です。集中期で上乗せした状態を、少ない回数で保つ考え方です。

維持期に入るかどうかは、6ヶ月時点の写真と頭皮の状態で決めます。十分に満足できる状態なら、維持期を設けず内服だけで様子を見る選択もあります。

間隔を空けた後に細い毛が増えてきたら、一時的に間隔を詰めることもあります。維持期の通い方は固定せず、経過に合わせて調整するものと考えてください。

メソセラピーをやめても内服薬を続けていれば髪が残りやすい理由

メソセラピーをやめても、内服薬を続けていれば髪は残りやすくなります。内服薬がDHTの働きを抑え続け、成長期が短くなるのを防ぐためです。

ただし、注入で上乗せした分がそのまま残るとは限りません。注入をやめた後、髪の太さが少し落ち着く方もいます。

一方で、内服を続けている限りAGAそのものの進行は抑えられています。そのため、メソセラピーは必要な時期に集中して使い、日常の土台は内服で支えるという使い分けができます。

メソセラピーと内服薬の両方をやめたときに髪が元に戻っていく経過

メソセラピーと内服薬の両方をやめると、AGAは再び進行を始めます。抜け毛の増加から始まり、数ヶ月から1年ほどかけて治療前の状態に近づいていくのが一般的な経過です。

AGAは進行性の脱毛症で、治療は進行を止めた状態を保つためのものです。治ったからやめられるという性質のものではなく、この点は注入治療でも内服治療でも変わりません。

この点は、初診のときに必ずお伝えしていることです。やめたら戻ると聞いて、治療をためらう方もいます。

それでも最初に正直に知っていただく方が、後悔のない選択につながると長年の診療で実感しています。費用が負担になってきたら、注入を休んで内服だけ続けるなど段階的に減らす方法もあります。

 

AGAのメソセラピーで効果が出やすい人と出にくい人の違いは?

AGAのメソセラピーで効果が出やすい人と出にくい人の違いは?

AGAのメソセラピーで効果が出やすいのは、毛包が残っていて、内服で進行が抑えられている人です。反対に、毛包がほとんど残っていない部位では効果が出にくくなります。

以下で解説します。

毛包が残っているかどうかでメソセラピーの効果が変わる理由

メソセラピーの効果は、注入する部分に毛包が残っているかどうかで大きく変わります。注入する成分は毛包に働きかけるため、毛包そのものがなければ髪は生えません。

毛包そのものを増やす再生治療とは異なります。

AGAでは、髪が細く短くなる軟毛化が進み、最後は毛包が小さくなって働きを失います。地肌が透けて見える部分でも、マイクロスコープで見ると産毛が残っていることがあります。

産毛が残っていれば、毛包はまだ働いています。この段階なら、注入で太い髪へ育てられる可能性があります。何年も前に髪がなくなり産毛も見当たらない部位では、注入より植毛の方が現実的な選択肢になります。

頭頂部と生え際でメソセラピーの効果の出方が違う理由

頭頂部は、生え際よりメソセラピーの効果が出やすい部位です。頭頂部は薄くなっても産毛が残りやすく、反応する毛包が多いためです。

一方の生え際は、後退した部分の毛包が早く働きを失いやすく、内服薬でも改善しにくい部位です。薄毛の進み方は、ハミルトン・ノーウッド分類という指標で表します。生え際が深く後退したタイプほど、注入だけで元の位置まで戻すのは難しくなります。

私は、生え際の深い後退がある方には、植毛を含めた選択肢を最初からお伝えするようにしています。注入に時間と費用をかけた後で知るより、はじめに見通しを共有した方が、納得して治療を選べるからです。

メソセラピーを追加する価値がある人の判断基準

メソセラピーを追加する価値があるのは、内服を半年以上続けて抜け毛は減ったものの密度が物足りない人です。反対に、内服を始めて半年未満の人は、まず内服の効果を見届けてからでも遅くありません。

判断の軸 追加を検討してよい人 見送ってよい人
内服の経過 半年以上続けて抜け毛が減った 開始から半年未満
毛包の状態 産毛が残っている 産毛も見当たらない
治療の目的 頭頂部の密度を上げたい 深く後退した生え際を戻したい
費用の見通し 半年で数十万円を想定できる 継続の費用が大きな負担になる

私は、内服を始めて半年未満の方には、まず内服の効果を見届けることをおすすめしています。

内服だけで十分に改善する方もいるうえ、同時に注入を足すと、どちらが効いたのかを判断できなくなるからです。

大阪AGA加藤クリニックの無料カウンセリングでは、毛髪診断士の資格を持つカウンセラーが治療歴と悩みを伺います。注入治療を希望する場合は医師が頭皮を診察し、追加が必要かどうかを一緒に考えます。

「メソセラピーは効果ない」と感じる人に多い3つの共通点

「メソセラピーは意味ない」と感じた人には、共通する3つの点があります。

共通する失敗要因 発生する背景・理由
内服薬を自己判断でやめていた 注入開始に伴い内服を中断すると、AGAの進行が止まらないままとなり、新しく生えた分が抜け落ちてしまう
6ヶ月を待たずに判定した 2〜3回の施術で効果がないと判断してしまうケース
ヘアサイクルの関係上、効果判定には約6ヶ月の継続が必要となる
毛包が残っていない部位に注入した 産毛すら残っていない部位では土台が存在しないため、注入効果そのものが期待できない

裏を返すと、上記3つを避ければメソセラピーを無駄にするリスクは下げられます。

大阪AGA加藤クリニックでは、注入を始める前に医師がマイクロスコープで毛包の状態を確認します。そのうえで、注入に向く部位かどうかを含めて治療方針を提案しています。

 

まとめ

メソセラピーを足すか迷っているなら、まず確かめたいのは、毛包が残っているかと、内服で進行が抑えられているかの2点です。

この2つが分かれば、注入に費用をかける価値があるかを判断できます。診察を受ける前に、次の準備をしておくと相談がスムーズです。

  • 内服を始めた時期と抜け毛の変化の整理
  • 頭頂部と生え際の現在の写真
  • 半年間でかけられる費用の目安

大阪AGA加藤クリニックでは、毛髪診断士による無料カウンセリングを行っています。医療ローンの提案はせず、複数の注入治療とオーダーメイドの内服薬を組み合わせて、続けやすい計画を一緒に考えます。

WEB予約またはLINEから、お気軽にご相談ください。